苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

嘘だらけ、アメリカで黒人が警察に殺される23の例

この間、よもぎねこさんが紹介してくれた「アメリカであなたが黒人なら殺される23の理由」というサイトを読んでみると、それぞれの件で「理由」とされている理由は本当の理由ではない。このサイトが羅列している黒人の死亡事件についていくつかひろってみる。実情の後がカカシの説明。 1)サンドラ・ブランド(28) 2015年7月13日 テキサス州ウォラー 「車線変更時に方向指示器を未灯火」 (※留置所内で死亡) 実情:交通違反でパトカーに呼び止められたブランドは警官に攻撃的な態度を取ったため連行され留置場に拘束された。ブランドは拘束中に首をつって自殺。体内から大量の麻薬が発見された。 2)フィランド・カスティリョ(32) 2016年7月6日 ミネソタ州ファルコンハイツ 「恋人の車を運転」 実情 近所で起きた強盗事件の犯人にカスティリョが似ていたため、警官はカスティリョの車のテイルライト壊れているのを理由にカスティリョの車を呼び止めた。警官は彼が指示に従わなかったから撃ったといっている。一緒にいた恋人は財布を取り出そうとしただけだといっており、警官の発砲が正当だったのか不当だったのか捜査が済むまでは何ともいえない。 4)エリック・ガーナー(43) 2014年7月17日 ニューヨーク市スタテンアイランド 「雑貨屋の前でタバコを販売」 (※警官に羽交い締めにされ、窒息死) 実情:違法のタバコを街頭で販売していて職務質問を受けたときに警察官数人に囲まれているにもかかわらず抵抗したため羽交い絞めにされた。窒息したのではなく、ガーナーはかなりの肥満だったため格闘中に心臓麻痺を起したのである。 7)フレディ・グレイ(25) 2015年4月12日 メリーランド州ボルティモア 「目を合わせる」 (※警察署へ向う警察車輛の中で負傷、死亡) 実情:グレイは麻薬でかなりハイになっており、同乗していたほかの容疑者たちの証言によると動いている車両のなかで歩き回っていて転んで怪我をし死に至った。起訴された5人だったかの警察官(黒人二人を含む)に落ち度はなかったとして全員無罪になった。 23件も全部ここで説明できないので、ちょっとだけ拾ってみたが、それぞれ色々な事情があり、一口に警察官の人種差別による死亡事件では片付けられないということがわかるはずだ。一見なんでもない行動をしていただけなのに人種差別的な警官に殺されたかのように紹介されている事件も、よくよく実情を調べてみると警察が悪いとは一口にいえないことがわかるはずだ。