苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

SIX(シックス)ミュージカル、ガールパワー満載のコンサートみたいなミュージカル

この間のヘイズタウンに続いて、舞台ミュージカル収録映画版のSIX(シックス)を観て来た。本当は叔母ちゃんと観に行く予定だったのだが、何せ叔母ちゃんはスケジュール満載で全然私と出かける暇がない。85歳にしてあの社交性はすっごいものである。私なんぞほとんど一人で過ごしてるのに。もちろん私は一人が好きだから別にいいのだが。ところで前回ご紹介したヘイズタウンは好評で一週間の限定公開の予定だったのに未だに公開されている。あの手の作品としては快挙である。

まるでガールバンドのシックス

さてさて、これはミュージカルといってもお芝居になっているわけではなく、まるでSIXというガールバンドのコンサートのような構成になっている。きらびやかな舞台にはバックにキーボード、ギター、ベース、ドラムの演奏者(全員女性)がいて、その前で6人の金ラメの派手なミニドレスや体にぴったりのスパンデックス風パンツをはいた女性たちが次々に歌を披露する。一人が歌っている間は残りの五人がバックアップコーラスを歌ったり一緒に踊ったりする。

さてイギリスの王朝歴史に親しみのない方々のためにちょっと背景を説明しよう。

16世紀に一斉を風靡したイギリスの国王ヘンリー八世は1509年戴冠から1542年死去に至るまでイギリスとアイルランドの王として君臨した。

ヘンリー8世

彼には6人の妻がいた。キャサリン・アラゴン(Catherine of Aragon, アン・ブリーン(Anne Boleyn)、ジェーン・シーモア(Jane Seymour)アン・クリーブス(Anne of Cleves)、キャサリン・ハワード(Catherine Howard)、そしてキャサリン・パー。 

なぜこんなにたくさんの妻が居たのかというと、ヘンリーにはお世継ぎが居なかったことが第一の原因。最初の妻キャサリンとは24年も連れ添ったが女の子ひとり(のちのマリー一世)以外は全員幼少期になくなっており、健康な男子が出来なかった。なんとしてでも世継ぎが欲しかったヘンリーはキャサリンと離婚しようとするがカトリックの教えでは離婚ができない。それでヘンリーはキャサリンとの24年間の結婚を無効にしようとした。キャサリンがそれに抗議したため、これがイギリスの宗教改変につながる。結局結婚は無理やり無効にされた。

6人の妻の中でも有名なのは二番目のアン・ブリーン。彼女もまた女の子(のちのエリザベス一世)を生んだだけ。彼女は不倫や反逆の罪で処刑されたが、多くがこれらはヘンリーが離婚が許されていないカトリックの教えを迂回するための口実だったと信じている。これによってヘンリーは離婚を厳しく禁じているカトリックから離れて英国国教会(Church of England)を設立する。

三人目のジェーン・シーモアは男児を生むが産後の肥立ちが悪く、お産から数日後に死去。この時の男の子だけがヘンリーの正式な男児世継ぎエドワード6世である。残念ながらエドワードは病弱で16歳で死去。

四番目の妻クリーブスのアンとは政略結婚だったが、ヘンリーは彼女に魅力を感じず僅か六か月で結婚は無効。しかしアンは経済的に保障されたため、イギリスで悠々自適な暮らしをし、ヘンリーより長生きした。

五番目のキャサリン・ハワードはアン・ブリーンの従弟。結婚2年目にして不倫の罪でアン・ブリーン同様斬首刑に処された。

最後の妻キャサリン・パー。ヘンリーの子供たちの面倒をよくみたそうで、政治力もあったとされ、ヘンリーと娘二人の仲を取り持ったといわれている。唯一ヘンリーから離縁もされず殺されずに夫より長生きした妻。

私は昔イギリスの歴史を学んだ時に疑問を抱いたのは、何故イギリス国王は日本のように側室をたくさん持たないのかということだ。正妻が男子を産めないなら側室に産ませればいいではないかと日本人の感覚では思う。日本では男児を産んだ側室はそれなりに優遇され地位も上がる。だが男児を産まなかった正妻が家から追い出されたり処刑されるなんてことにはならない。

無論イギリス国王にも愛人はいた。多分私生児もたくさん生まれたことだろう。現にヘンリーにも愛人に産ませた男児が居た。ヘンリーが唯一息子として認知したヘンリー・フィッツロイは、1519年6月、王妃キャサリン・アラゴンの侍女エリザベス・ブラウントの間に生まれた。フィッツロイは並外れた爵位と責務を授かり、国王の嫡出子に次ぐ、イングランドで最も位の高い貴族となった。

私はこのイギリスの、国王ですら守らなければならない規則があるという事実が非常に西洋風の考えだなと思ったのだ。

さて、それでは舞台に話を戻そう。

このミュージカルは冒頭で一人が王妃の中で誰が一番悲劇的な人生を送ったかというコンテストをしようと提案する。それで一人一人が自分の人生について歌で語るという構成になっている。

youtu.be

音楽はすべて現代風のポップ調で、ところどころラップなどもはいる。全体的にアップビートで静かなバラードみたいな曲はない。正直歌詞の意味が理解できなくても、歌と踊りだけで十分楽しめるコンサート形式だ。

以前にトランス自認の元ブロードウエイ男優ディラン・モルベイニーがアン・ブリーン役をやるというので話題になったが、アン・ブリーンのナンバーはすごくかわいらしい歌で、アンがちょっと能天気なアイドル歌手みたいにぴょんぴょん跳ねながら歌うので、ディランにはぴったりだったんじゃないかと思った。

私が一番好きだったのはキャサリーン・ハワードのナンバー。彼女はその美貌で知られるが、歌の初めの方は如何に自分が美人であり周りの男性たちを魅了したかという自慢話で始まるのだが、歌が進むにつれ結局自分は美貌以外には何の評価もされなかったという悲しい思いで終わる。笑顔で歌始める彼女がだんだん涙目になっていくのが印象的だ。

一人一人が自分の身の上話をするという設定だから、それぞれの歌手にかなりの歌唱力がないと続かない。この映画のプロダクションでは皆素晴らしい歌唱力をもっており、そのエネルギッシュな熱が伝わってきた。

このミュージカルは歴史的なドラマを演じているわけではないので、配役に黒人が混ざっていることは全く気にならなかった。多様性ある配役はこういうふうにやればいいのだといういい例だろう。

ところでこの演出から感じられるのは、なんといってもガールパワーだ。彼女たちは家父長制の典型みたいなイギリス王室で権力者の犠牲になった悲劇のヒロインではあるが、その彼女たちが自分らの人生を語る上で、舞台が進むうちに、運命に翻弄されながらも自分なりの強い生き方をしたというふうに論調が変わっていく。

バックのバンドがすべて女性で構成されているのも決して偶然ではない。

日本でもウエストエンドの歌手たちによる公演があったが、2025年には日本人キャストでの公園もあった。日本人キャストもやはりバックバンドはすべて女性。

youtu.be

 

配役:

Jarnéia Richard‑Noel — Catherine of Aragon

Millie O’Connell — Anne Boleyn

Natalie Paris — Jane Seymour

Alexia McIntosh — Anna of Cleves

Aimie Atkinson — Katherine Howard

Maiya Quansah‑Breed — Catherine Parr 

制作:

Creative Team Director (Film): Liz Clare

Stage Directors: Lucy Moss & Jamie Armitage

Writers/Composers: Toby Marlow & Lucy Moss

Producers: Kenny Wax, Wendy & Andy Barnes, George Stiles, Dione Orrom 

 

追記

あ、肝心なことを言うのを忘れてた。ヘンリーの死後嫡子のエドワードは16歳の若さで病死してしまうが、その後誰が国王になったか皆さんご存じ?

そう、その通り。

ヘンリーの次女でかの有名なエリザベス一世。イギリス初の女王。

米民主社会主義派(DSA)労働階級の味方のはずなのに何故か労働者から人気がない

今米国民主党の中で過激な共産主義思想を持つ若手議員たちが民主党の乗っ取りを計っている。以前にも書いたようにこの共産主義者たちはイスラム教移民と手を組んで古株の民主党議員たちから議席を奪おうとしている。

共産主義者が労働者階級の味方だと口では言いながら、実は労働者たちのことを心から軽蔑している富裕層のエリートたちなのはいつの世でも変わらない。今アメリカで民主社会主義派(Democratic Socialist of America)と名乗る共産主義者たちも全く例外ではない。

最近ニューヨーク市のマムダニ市長を始め、あちこちの州で社会主義を公言して辞さない候補者たちがどんどん民主党予選で現職議員を押しのけている。ニューヨーク州はもとよりメイン州の上院議員選でも社会主義者のグラハム・プラットナーが共和党の現職スーザン・コリンズを追い上げている。

ザ・ヒルのロビー・ソアーブ(Robby Soave)のコラムから読んでみよう。 

「この州が、労働者階級の人々にとって実質的に住みにくい場所になっていくのを目の当たりにしてきた。それには深い怒りを感じる」と、彼(プラットナー)は出馬表明の動画で語った。「敵は寡頭政治だ。その資金を提供する億万長者たちと、私たちを売り渡す政治家たちこそが敵なのだ。」  

しかしニューヨークタイムスの世論調査によると、プラットナー支持率は大卒未満の有権者からは21%もコリンズより少ない。プラットナーの支持者は主に高学歴であり労働者階級とはいいがたい人たちばかりである。

民主社会主義がエリート層の思想であることは昔から変わらない。ニューヨーク市のダリアィザ・アビラ・シェバリエー(Darializa Avila Chevalier)は高収入有権者の間で健闘して勝利。片や彼女の対抗馬アドリアノ・エスパイラット(Adriano Espaillat)は低収入地域で40ポイントも多く票を得たが敗北した。

火曜日の民主党予選で買ったシェバリエーにしろクレア・バルデズ(Claire Valdez)にしろ学生運動で名を成した極左翼活動だ。彼女たちは「西洋文明を根絶する」と称し、国境や警察や私有財産などを廃止したいと考えている

民主党特に社会主義は第三世界からの移民や貧困層から人気を集めそうなものだが、実はシェバリエーの基盤は移民でも少数民族でもなくアメリカ生まれの白人富裕層である。シェバリエーは黒人やラテン系の地域では大敗している。彼女が圧勝したのは主に大学生や富裕層の間である。

別の選挙区の南ブロンクス地域ではリッチー・トレス(Ritchie Torres)が黒人やラテン系など低所得者層の間で軽々と勝利。彼は民主党だが社会主義者ではなく熱烈なイスラエル支持者でもある。

マムダニ市長も自分は労働階級や移民の味方だと言っているが、彼の政策はちっともこうした人々の生活向上に役立っていない。いやそれどころか、市営スーパーの開業は地元の小さなコンビニ店舗に多大なる打撃を与える。そしてこうした商店の経営者は主に移民や少数民族なのである。

反移民強硬派の共和党がラテン系移民の帰化を厳しく取り締まると、かえって社会主義派に抵抗する有権者をみすみす失うことになってしまう可能性がある。

今起きてる民主社会主義はより良い生活を求める労働層や働き者の移民の間から生まれた草の根運動などではない。むしろ、富裕層でありエリート教育を受けた左派たちによるお家騒動と行った方がいいのかもしれない。

この記事の記者は今の民主社会主義派は「シャンパン・ソーシャルリスト」たちであり、一般市民ではないと結論付ける。

ただ、以前にも話したように移民グループのなかでもイスラム教徒は別である。彼らは別に社会主義にも共産主義にも興味はない。彼らにあるのはモスリムによるアメリカ征服である。それでアメリカの白人社会主義者たちがモスリムと手を組むというのであれば利用できるだけ利用してやろうという魂胆だ。

先日マムダニ市長が数年前にトルコのポッドキャスターに話していた内容が浮上したのだが、それをきいていると後に彼を選んだアメリカ人たちについて、マムダニが如何に彼らを操るのが簡単かという話をしており、マムダニが「革新派」と呼ぶアメリカの左翼たちを馬鹿に仕切っているかがわかる。

マイノリティのコミュニティは、これまで代表者がいなかったため、アイデンティティへの結びつきがはるかに強いと思います。一方、白人のコミュニティは昔から代表者が存在してきたため、彼らにとってはアイデンティティへの結びつきが弱く、イデオロギーへの結びつきが強いのです。つまり、ここにはまず第一に「進歩的な有権者」であると自認する有権者(左翼リベラル)が多くいるため、私たちは彼らに対して、私たちの政策、つまり進歩的な政策について語りかけることでアプローチしているのです。そして、中間層に「私たちを信頼し、信じてほしい」と伝える、信頼の仲介役となる人物が必要だというご指摘は、まさにその通りです。

つまりマムダニが社会主義者であるふりをすれば富裕層の左翼リベラルたちはマムダニが実はイスラム教独裁政権を目指しているなどということに気が付かずにころっと騙されてしまう、軽いもんだとマムダニは言っているのだ。

シャンペーンソーシャリストたちはやたら学があるせいで、自分らは頭がいいと思い込んでいる。だから第三世界の移民モスリムのマムダニに騙されているなんて全く考えもつかないのである。

しかし民主党体制派たちは決して馬鹿ではない。民主党が若い愚かな社会主義者たちに乗っ取られるのを指をくわえて待っているわけではない。例えばウイスコンシンの民主党下院議員予選でおかしなことが起きた。

ウイスコンシン州:ミルウォーキーのUSBメモリ5本から有権者データが消失

先日ウイスコンシンで行われた民主党の下院議員の予選では、社会主義派のフランチェスカ・ホングが断然優勢だった。選挙前の世論調査では彼女はライバルのデイビッド・クロウリー(David Crowley)よりも30ポイントも優勢だった。

ただホングはかなり過激な共産主義者であり、彼女の訴える政策はどう考えても現実的ではなかった。例えば警察をなくすとか、上院議会を失くすとか、感謝祭をキャンセルするとか(はあ?)。彼女は民主党の間では勝てるかもしれないが、実際の共和党相手の選挙では勝てるかどうか、かなり怪しい。それで民主党としても彼女が民主党代表としてふさわしいかどうか、かなり懸念されていた。

しかし予想通り選挙当日開票が進むにつれてホングは優勢だった。ホングの順調な伸びを報道していたNBCキャスタースティーブ・コーナキ(Steve Kornacki)は生放送の途中に入ってきたニュースに茫然としてしばらく言葉を失っていた。

Xのスレッドで入ってきた情報を箇条書きするとこうなる。

  • USBメモリのうち5本には、選挙結果が記録されていなかった。
  • 選挙担当者は、不在者投票施設に戻って、結果を再度取得しなければならなかった。
  • ミルウォーキーの選挙責任者であるパウリナ・グティエレス氏は、担当者が5台の集計機で間違ったボタンをクリックしてしまっただけだと確認した。
  • 監査ログはダウンロードしたが、結果はダウンロードしていなかった。

民主党体制派ではないホングが当確になったとたんにカウントされてなかった票がみつかり、しかもそれがすべてライバル候補の票だったなんて「事故」が起きるのは都合よすぎるのではないか?

ミネソタ、ミシガン州は社会主義候補の勝利

ミネソタ州では、社会主義派のペギー・フラナガン副知事が、AIPACの支援を受けたアンジー・クレイグ下院議員を大差で破り、民主党の上院議員候補指名を獲得した。その1週間前には、社会主義派のアブドゥル・エル=サイードが、AIPACなどの団体から数千万ドルもの外部資金が投入されたにもかかわらず、既成勢力に支持されたヘイリー・スティーブンス下院議員を相手に奇跡的な勝利を収め、ミシガン州の民主党上院議員候補指名を確保した。スティーブンス氏は直ちにエル=サイード氏の立候補を支持し、来年、民主党が上院の過半数を奪還できるよう、彼と協力して取り組むと誓った。ーRedState

 

丘の上のベイカリー、認知症を誘発する悪い生活習慣

ひさしぶり、丘の上のベイカリー

数か月ぶりに丘の上のフレンチベイカリーへ行ってバゲットを買ってきた。このベイカリーは前の家からは2kmくらいの距離でなだらかな坂道を延々と登って行った先にあり、お爺ちゃんと私は週に何回か朝の散歩の折り返し点にしていた。私たちはここでコーヒーを飲みながら15~6分ほど休憩して帰るというのが習慣だった。お爺ちゃんはこの店のペイストリーが好きだったが、私はバゲットが好きで、時々買って帰っていた。

私たちはこの散歩道が好きだった。行きは上り坂で結構大変ではあったが、静かな住宅街を通っていくと、並木やそれぞれの家の個性的なデザインや手入れの行き届いたお庭の花々など見ていて楽しかった。お爺ちゃんは気に入ったデザインの家をみると「ほれ、ほれ、みろ」と指を指して興奮していたものである。

今のアパートは町中にある。何でも徒歩で行ける距離にあるので結構色々歩いて行っている。便利と言えば便利なのだが散歩道の景色がつまらない。町中だから朝早く行かないと人通りも多く交通量も多い。商店街の散歩というのは、なにか落ち着きがない。ベイカリーに続くあの静かな丘の道とは大違いである。

引っ越してからはベイカリーは遠くなってしまい、散歩がてらに寄るということができなくなった。それで先日ふと思ったのだが、車で近くまで行って残りを歩いたらいいのではないかと。引っ越したからってあの道を散歩してはいけないという道理はない。それで私は丘のふもとまで運転していき、徒歩でベイカリーへ向かった。久しぶりの坂道だったのでちょっと息が切れたが、普段から歩いているので途中でへたるということはなかった。

この道をあるいているとお爺ちゃんと散歩した頃のことを思い出すなア。お爺ちゃん、ほら、あのゲーブルのある家、3年くらい前に売りに出されていてFor Saleの看板が出ていたのを見て「この家に住みたい、買え」と言って私を困らせたよね。多分優に2百万ドルはするだろうね。今は新しい住人が綺麗に庭の手入れをしているよ。

お爺ちゃんが好きだったゲーブルのある家

以前ベイカリーの並びにレストランがあり、朝8時に開店するので時々お爺ちゃんと朝食を食べたものだ。最後にお爺ちゃんと行ったのはちょうど一年前、お爺ちゃんが施設にはいる少し前だった。でもあの頃はすでにお爺ちゃんは落ち着いて座って食事など出来なくなっており、ベーグルをわしづかみにしながら立ち上がって大騒ぎをしたので、食事の途中ですべてをテイクアウトにして早々に引き上げてしまった。あれがお爺ちゃんと外食した最後だった。

でも今回その店の前を通りかかったら店はつぶれていた。まあ一年も経ってればそういうこともあるか。幸いベイカリーは今も健在。ベイカリーの前に行くと歩道のテラスでコーヒーを飲んでいたシニアのグループのひとりから「おはよう」とあいさつされた。ふとみるとこの人たちは以前、あの潰れた店のテラスで毎朝コーヒーを飲んでいたグループだ。あの店がつぶれたのでこっちに越してきたようである。私は彼らとは挨拶以外の会話を交わしたことがない。

いや一度だけそれ以上しゃべったことがある。ある朝お爺ちゃんと二人でレストランのテラスの椅子に座った後、私はトイレに行きたかったので「お爺ちゃん、ここに座っててね、すぐ戻るから」と席を立った。ところが数分後戻ってくるとお爺ちゃんが居なくなっていた。私が驚いてきょろきょろしていると、シニアグループの男性が私に「あなたはカカシさん?」そうです。「旦那さん、あなたを探してあっちの方へあるいていきましたよ」とベイカリーの方を指さして教えてくれた。

そっちを見ると、お爺ちゃんがベイカリーの前で大声で叫んできょろきょろしているではないか。お爺ちゃん!お爺ちゃん!私の声に振り向いたお爺ちゃんは懐かしそうに私をみて「おお~カカシ、そこにおったのか」と戻ってきた。

おはようございます。と私はシニアグループに挨拶を返した。シニア達はあの時のことを覚えているだろうか。何年もおじいちゃんと一緒に彼らの前を通り過ぎて「おはよう」を交わしていた私のことを。

バゲットを買って車に戻ってくるとちょうど一時間。時速2マイル(3.2km)の計算である。坂道なのに悪くない。もっともエアロビクス運動がしたいなら時速5kmくらいの速さで歩かないと効果がないらしい。ま、今の私には無理だけど。

放っておくと危ない認知症を誘発する生活習慣

さて本日は、放っておくと認知症につながる可能性の高い生活習慣について、最近学んだことを私なりにまとめてみたいと思う。

感覚機能の低下を放置する

五感(ごかん)とは、動物やヒトが外界を感知するための多種類の感覚機能のうち、古来の分類による5種類、すなわち視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚をさす。ウィキより

人間の脳はこの五感から得た情報をもとに色々な判断をしているので、これらの機能が低下すると脳の働きも鈍るというのも道理だ。

特に重要なのが視覚と聴覚。人は情報のほとんどを視覚と聴覚で得ていると言っても過言ではない。だからこれらの機能が落ちたのを放置しておくと、徐々に外部からの情報が減るということになる。定期的に視力聴力検査をし必要な措置を取ることが大事だ。

特に耳が聞こえないと周りの会話に参加できなくなるため孤立してしまう。他人との会話は脳の活性に必要であるから、耳が聞こえないのは非常に危険。目がわるくなると眼鏡をかけることに抵抗のない人でも、なぜか補聴器を嫌がる傾向がある。

認知症の初期の症状に味覚と嗅覚が鈍るというのがある。家のなかが臭かったり、料理の味が突然おかしくなったりしたら要注意。私も前回里帰りした時に実家の中が臭く感じた。特にトイレの臭いがひどかった。別に掃除が行き届いていないというわけではないのだが、両親が悪臭に気付けないので匂っていても窓を開けないとか、防臭剤を使わないとかが原因だろう。

歯の健康と認知症の関係

味覚といえば、歯の健康も影響がある。舌だけではなく実は歯からも味覚情報が伝達されるらしい。

見落としがちだが歯の健康と認知症予防とは深いつながりがある。(歯と認知症との関係 歯の健康)。では歯の健康を損ねると脳にどのような影響を与えるのであろうか。

硬い食べ物を食べなくなったり、歯周病が進行すると、歯から脳への刺激が減ってしまう。だから実はおせんべいをぼりぼり食べるなんてのは脳の健康には良いということらしい。おせんべい大好きな私としては朗報である。

歯を失くすということは歯の神経を失くすということであり、神経伝達物質が脳には伝わらず、その分、認知症の発病リスクは高まるという。これはインプラントを入れたり入れ歯やブリッジを入れても神経そのものがなくなっていれば同じことらしい。ただし、抜けた歯をそのままにしていると物を噛むことが出来なくなるので歯から脳への刺激がなくなるため、歯を一本無くすごとに認知症になる確率が増えていき、最終的に自分の歯がゼロになると確率が2倍になるという。

また一度認知症になると歯をきちんと磨くこともできなくなるので、咥内衛生は余計にひどいことになる。お爺ちゃんも毎朝歯を磨くのが一苦労だった。認知症初期の頃は歯ブラシを持たせれば自分で磨いていたが、そのうち持った歯ブラシをどうすればいいのかわからなくなり、歯を磨いた後でも口を注ぐという行為がなかなか難しくなってしまった。でも歯を磨かないと口臭が酷いことになるので、私は毎朝マウスウォッシュで口をそそがせていた。「ほら、おじいちゃん、こうやって口をくちゅくちゅってやるんだよ。そしてガラガラってやるの」と見本を見せたりしたものだ。

施設に入ってから面会に行った時にお爺ちゃんからひどい口臭がしたことはなかったので、介護士さんが磨いてくれていたのだろう。

部屋の換気をしない

汚れた空気は脳の炎症を招く。結構外のスモッグなどには敏感な人でも意外と室内の空気の汚れに気が付かないことが多い。しかし料理中にでる煙など多く吸い込んだら身体に悪影響をもたらす。だから料理中は必ず換気扇をつけ、窓を開けることが大事。以前に清掃専門家から料理中に窓を開けておくと油による壁の汚れが減少すると言われたことがある。実家の台所はコンロの脇に小窓があるので、魚を焼くときなど特に窓をあけていた。両親はそういうところに全く気を使っていなかった。

それで実家の臭いがかなり鼻についたので、私は朝起きると雨戸をあけるのと同時に窓も開けはなして家じゅうの換気をした。正直しめっきりの部屋のあのむっとした雰囲気には耐えられない。

喫煙と過度な飲酒

晩酌に500mlのロング缶ビール1本や日本種一合やワイングラス2杯程度でも、毎晩続ければ脳に影響を与える。アルコールは脳を栄養失調状態にするからだ。晩酌大好きな私には耳が痛い話。しかしこの程度の量の晩酌だったら普通にやってる人は結構居ると思う。若い頃はまだしもだが、ある程度の年齢がいったらこれはかなり危険な習慣らしい。

タバコは血管の内側を傷つけボロボロにする。タバコの成分は脳細胞そのものを攻撃。脳のゴミアミロイドβを溜まりやすくし脳の老化スピードを強制的に早める。高血圧や糖尿病ならタバコは火に油。私はタバコを吸う習慣が全くないので、この点は安心。

定期的に健康診断をうけていない

私は数年前に心臓の手術をしていることもあり、毎年二回ほど血液検査をして、コレステロールや血糖値、肝臓の機能などをチェックしている。その前からも健康診断はかならず年に一度婦人科も含めてもう20代の頃から毎年受けている。心臓の欠陥が発見されたのも毎年の健康診断のおかげである。

実はこの健康診断を受けない人って結構いるらしい。日本の場合は職場で強制的にうけさせられるところもあるみたいだが、自営業や専業主婦やご隠居さんの中には病気やケガをしない限り医者に行かないという人も結構居る。アメリカだと職場でそんなに面倒を見てくれないから、全く医者へ行かない人も多い。医療費も高いし。

正直私とミスター苺の友人たち3人までもが60代で亡くなっているのも、そういうことが原因かもしれないと思う。(ミスター苺はせっせと検診に行っていたので例外だが)

定期的に医者に行っていれば、肥満や糖尿病といったものでも初期の段階で対応することができる。私も血糖値があがる傾向にあるし、うちは糖尿病になる家系なので、半年に一度の血液検査は必須。興味深いことにお米を主食にしている民族には糖尿病が多いという。日本人とかフィリピン人とか肥満でなくても糖尿になるので、これは要注意。

運動不足

肥満対策としても効果のある運動だが、運動は高血圧や糖尿病やうつ病なども改善する効果がある。厚労省の発表によると、「運動は、認知症の予防、特にアルツハイマー型認知症のリスク低下に効果的である。(略)継続的な運動は脳の血流を促進し、神経細胞の働きが活発になるほか、記憶を担う海馬の萎縮を防ぐ作用も確認されている。 また、定期的な運動は筋力の維持にもつながり、転倒や寝たきりの防止にも有効である。脳と身体の両面から健康を支える運動は、健康寿命を延ばすうえでも積極的に取り組むべき習慣といえる。」

日本では歩くことが多いので全く運動しない人というのはそんなにいないと思うが、カリフォルニアは車社会なので一日中ほぼ歩かない生活が可能だ。私は歩数計をつけて一日の歩数を記録していた。今はアップルウォッチが自動的にやってくれるのでそれを見ている。それによると、私は全く外に出ない日は一日1000歩も歩かない。車にのってどこかへ出かけたりすれば、駐車場から建物への距離を少しは歩くので4000歩くらいにはなる。私くらいの年齢になると、1日1万歩はかえって膝や腰に悪いらしいので一日7000歩くらいを目指している。

ところでアップルウォッチは立っている時間を記録する機能があり、一時間くらい座りっぱなしになっていると「立つ時間です」と知らせてくれる。もっとも私は同じ姿勢で長時間座っていることができないたちなので、ウォッチに言われなくても頻繁に立ち上がってはお茶を淹れたりしている。ウォッチによれば一日平均10時間ぐらい立っている計算になり、自分でも驚いている。

鬱や社会孤立の放置

さてここまでは身体の健康について語ってきたが、認知症防止にはなんといっても心の健康を保つことが大事である。うつ病患者は認知症になるリスクがそうでない人の2倍なんだそうだ。

確かに気持ちが沈んで居る時は社交的になどなれないから社会から孤立してしまうのも当然だ。しかし一人で居たら誰とも会話をしなくなり、そのうち話すということすらできなくなってしまう。毎日家族以外の誰かと話す機会を作る必要がある。

私は特に鬱ではないが、一人暮らしだから一日中誰とも口を利かないなんてことは普通に起きる。かといって見ず知らずの人にやたらに声をかけるの変な話である。それで私は散歩途中にすれ違うひとや、庭掃除などをしているご近所さんには極力声をかけることにしている。またスーパーのレジの人ともあいさつ程度は交わすようにしている。もしかしてセルフレジが空いていても、店員さんのいるレジに行った方がいいのかも。

向学心の喪失

もうこの年で新しいことなんて学べない、なんて諦めるのはよくない。父は70歳で引退してから始めた墨絵が非常に上手になり(もともと絵のセンスのある人だが)、墨絵教室の仲間と展示会を開くまでになった。90を過ぎた今でも週に一度墨絵教室にかよっている。だから身体は弱っているが頭はしっかりしている。

私もなにかしなくちゃいけないなと思っているのだが、今はとにかく読書に励もうと思っている。

睡眠不足と昼寝のし過ぎ

夜きちんと眠れないというのはよくないことのようだ。年を取って来ると若い人のように7時間とか8時間をぐっすり一度も目を覚まさずに寝られるということはなくなり、変な時間に目が覚めて、そのまま寝直せないということが良く起きる。すくなくとも私は夜中に一度はトイレに行く。ただし私は毎朝同じ時間に起きて起きたらすぐ玄関のドアをあけて外へ出て朝日を浴びることにしている。朝おきてお日様の光を浴びると、体内時間にスイッチがはいり夜も眠れるようになるという。私は昔は夜型人間だったが、今はもう夜9時になると眠たくて起きていられなくなる。

ところで寝不足もいけないが、寝すぎもよくないらしい。特にお昼に二時間以上グーグー寝ると頭がぼんやりしてしまうという。30分くらい長椅子に横になって仮眠をとるくらいはいいが、昼間なのに布団にはいって何時間も寝るのはよくない。

私は昼寝というのはあまりしない。よっぽど身体の調子が悪くない限り昼間に寝るということはまずない。この間のように時差ぼけで昼間ねてしまったということはあったけれど。

まとめ

こうやってみていると、私も危ないなと思う習慣がひとつふたつはある。お酒をちょっと飲み過ぎかもということと肥満だということ。これは関連性がありそうだが。ともかく何がいけないかを知っておくというのも認知症予防の第一歩なので、今後きをつけていきたい。

 

参考:【2026年最新】認知症になる人・ならない人の決定的な違いTOP10。100歳でも脳がクリアな人が無意識にやっていることとは?

 

 

 

アメリカ初の脱トランス診療所誕生!密告者看護婦の訴訟が生んだものとは?

二年前、テキサスの子供病院は州では禁じられていた子供の性転換措置を行っていた。同病院で医師資格をとったばかりの若い医師イーサム・ハイム医師と、看護婦のバネッサ・シバッジさんは、それぞれ別々の同病院の不正を告発した。

ハイム医師とシバッジさんは二人ともバイデン政権下のFBIから捜査対象となり、ハイム医師は患者の個人情報を流したとして起訴され10年の禁固刑に瀕していた。シバッジさんもFBIから捜査を受けたが起訴は免れた.。しかしそののち病院を解雇になった。

2025年ハイム医師はトランプ政権下で不起訴となり、晴れて無実が証明された。シバッジさんは病院を相手に不当解雇を訴えていたのだ。それが今回病院と示談が成立。それについてシバッジさんはその和解内容を自分のXで紹介した。

下記はクリスチャンポストからの抜粋。

テキサス子供病院(TCH)で、未成年者に対する違法な去勢手術に関連するメディケイド詐欺の疑いを暴露したことを理由に解雇されたキリスト教徒の看護師、ヴァネッサ・シヴァッジ氏は、同病院が全米初の「デトランスイション(性別移行の取り消し)患者向け無料クリニック」を開設することを盛り込んだ和解を勝ち取った。

シヴァッジ氏を代理したバーク・ロー・グループが水曜日に発表したプレスリリースによると、和解合意に基づき、TCHは10月末までに診療所を開設し、メディケイド詐欺の申し立てを解決するために1,000万ドルの罰金を支払い、テキサス州法に違反して性転換手術を行った5人の医師を解雇しなければならない。

同クリニックは、TCHまたはその他の施設で性転換手術を受け、生殖機能に関連する障害、内分泌系の損傷、精神疾患、その他の長期的な健康被害からの回復を必要としている21歳までの患者に対し、無料の治療を提供する予定である。同クリニックのサービスは、少なくとも5年間、患者に対して無償で提供されなければならない。

和解とは言うものの、これあシバッジさんの完全勝利である。特筆すべきはこの若い文章のなかの言葉使いだ。

TCHはまた、危険な性別拒絶措置について医療従事者への研修を実施すること、未成年者に対してこうした手術を行う医師の診療権限を剥奪することを義務付けるよう定款を改正すること、および自施設内でのこうした手術を禁止することを約束するなど、組織改革に取り組まなければならない。

この文章にはこれまでのような性別肯定治療(gender affirming care)という言葉は使われず性別拒絶措置 sex-rejecting procedures)と、自らの性別を拒否するための措置という意味の表現が使われているのだ。これは非常に重要なことだ。

「これは偶然ではない」とシバッジさんは言う。「長年にわたり、私たちはこの表現を譲り渡し、活動家たちが、疑問の声を封じ、批判を無力化するように仕組まれた可愛らしい婉曲表現で、取り返しのつかない性自認を否定する介入を包み込むことを許してきました。もうそんなことは許しません。言葉は現実を形作るからこそ、重要なのです。
そして、これらの処置は子どもの性を肯定するものではありません。」

まさしくその通りだ。

私は以前から保守派は、たかが言葉使いといって、左翼が作り出す言葉をためらいもなくつかってきた。しかし左翼連中の造語には意味がある。それを安易に使うということは我々は議論の前から相手の概念を受け入れるということになるのだ。

例えばトランスジェンダー活動家(TRA)たちが使いだしたシスジェンダーという言葉をとってもそうである。彼らはこれは単にトランスジェンダーの対義語であって、「生まれた時に割り当てられた」性別と性自認が同じ人のことを指すのだという。だがもしシスジェンダーという言葉を認めてしまうと、それは同時に「性別は変えられる」とか「生まれつきの性別とは違う性別の人が存在する」という概念をも受け入れることになるのだ。

「性別肯定治療」にしてもそうだ。持って生まれた性を拒絶する行為がなぜ性別を肯定することになるのだ?ここでいう肯定は自分を異性だと勘違いしている患者の妄想を肯定しているに過ぎない。

ハイム医師やシバッジ看護婦のように自分の身の危険を顧みずに病院の不正を暴露してくれた人たちがいたからこそ、少なくとも同病院における子供の危険な性別拒絶措置をやめさせたばかりでなく、アメリカ初の脱トランス施設までも出来ることになったのはすばらしいことだ。

早く世界中でこの野蛮な措置が禁止になってほしい。

「もし時間を遡って、所持品の入った箱を抱えてテキサス・チルドレンズ病院を後にした、恐怖と不安に震えていたあの少女に話しかけることができるなら、こう伝えたい。『あなたの内部告発は、いつかアメリカ初のデトランスイション専門クリニックの設立につながるだろう』。その言葉は、今でも現実味がないように感じられる。でも今――2年が経ち、これまで口にできなかったすべてを、ようやく打ち明けることができる。もう終わったの。私が勝った。神に栄光あれ」

(9) Vanessa Sivadge on X: "Did you catch the language? “Sex-Rejecting Procedures” has entered the chat. “Gender-affirming care” is out. That didn’t happen by accident. My incredible legal team fought to keep this language in the agreement—and succeeded. I’m told TCH was not thrilled about the change. https://t.co/85rZGAUzJB" / X

全米女子バスケ協会(WNBA)のはっきりしない参加資格方針に元プロ男子選手たちが意外な挑戦 アップデートあり

いつも思うのだが、結局トランスジェンダリズムの横暴は女が文句を言ってるだけでは誰も聞く耳をもたないが、一旦男が出てくると話が変わって来る。私は大昔から、この問題は女性と一部女装男たちとの小競り合いだと思われているうちは絶対に解決しないと言い続けてきた。トランスジェンダリズムは社会全般に多大なる悪影響をもたらす悪の思想だからである。

ここ2~3日の間に二人の元全米男子プロバスケットボール協会(NBA)の選手がWNBAのドラフト候補に立候補するという珍事件が起きた。立候補を発表したのはエネス・カンター・フリーダム(Enes Kanter FREEDOM@EnesFreedom)氏とロイス・ホワイト選手とである。二人とも身長2メートルを超え、体重110kg以上という巨漢髭面男だ。二人とも自分が女性だと自認しているとは公言していない。ただ、現在のWNBAの規則に乗っ取れば自分らは資格があると述べている。特にホワイト氏は、WNBAが何故ホワイト氏に参加資格がないのかはっきり提示しない限り、引き下がる気はないと言っている。

ダニエル・ラドクリフと並ぶフリーダム選手

なぜこのようなことが起きているのか、ことの発端はソフィー・カニングハムという女子バスケ選手が女子スポーツに男子は属さないと発言したことだ。

インディアナ・フィーバー(女子プロバスケチーム)のガード、ソフィー・カニンガムは、「生物学的男性」は女子スポーツに参加すべきではないと述べ、自身の立場は「ある意味、常識だ」と語った。 • カニンガムは、「女子スポーツ」と若い少女たちを「守りたい」と述べると同時に、トランスジェンダーの人々を憎んでいるわけではなく、「愛を注いでいる」と強調した。 • 女子スポーツへのトランスジェンダーの参加をめぐる全国的な激しい論争が繰り広げられる中、彼女の発言はホワイトハウスから支持を得た。ー7月23日付 LAタイムス

彼女はその後すぐに同じバスケ仲間やメディアやSNSなどでトランスフォビアだと叩かれたが態度を変えず、数度のインタビューで同じ発言を繰り返した。おかげで今やソフィーはWNBAでも一二を争う人気者になった。

現役時代のロイス・ホワイト氏

特筆すべきはソフィーが現役選手であるということだ。これまでにも女子アスリートからは女子自認男子の女子競技参加は不公平だという抗議の声は上がっていたが、トランスジェンダー活動家(TRA)の影響力は組織やメディアの上層部にまで及ぶため現役選手は自分のキャリアを心配してなかなか発言できないでいた。

しかし最近、人々の意識も変化し、色々なスポーツ協会が生物学的男子の女子競技参加を禁止するようになった。なんと言っても大きいのはそれまで各競技の教会に参加資格審査を任せていた国際オリンピック協会が性別検査を実施し、生物学的男子を女子競技に参加させないと発表したことだろう。

潮目がしっかり変わったことがわかるのはソフィーはこの発言後にチームから解雇されるようなことはなく、今や彼女のジャージーは発売と共に完売というほどの人気となり、彼女の出る試合には10代の少女たちが「XX, XY」と書かれたTシャツを着て感染などという現象が起きている。

しかしプロアマチュアを問わず、リーグの方針は各リーグの運営側が決めることであり、まだまだ女子自認の男子を受け入れている協会はいくらもある。

それで当のWNBAの方針はどのようなものなのかというと、それが全くはっきりしないのだ。

ソフィー・カニングハム選手

例えばゴールデンステート・ヴァルキリーズのナタリー・中瀬監督(女性)は、トランスジェンダーの選手が女子スポーツに参加することについてソフィー・カニンガムが最近発した発言について問われた際、スポーツとは「包摂性」が重要だと述べた。中瀬氏は先日、カニンガム氏の立場について質問を受け、その回答の中で、スポーツとは誰をも排除するものではなく、すべての人を受け入れるものであると述べた。「スポーツとは、包摂性を重んじるものです」と彼女は語った。「それは、誰もがありのままの自分であり続けられるようにすることなのです。」

またミネソタリンクスのシェリル・リーブ監督は、女子スポーツへのトランスジェンダー選手の参加をめぐる議論において、共通の基盤を見出す必要性を訴えた。同チームのヘッドコーチは、最近「トランスジェンダーの選手を女子スポーツから排除するのは『常識』だ」と発言したフィーバーのガード、カニンガムを巡って現在巻き起こっている論争について詳しく語り、土曜日に記者団に対し、包摂的な姿勢の重要性を強調した。

なんとも歯切れの悪い発言である。

ところで興味深いことに、最近女子スポーツ選手の記者会見で、記者たちが「トランスジェンダー選手」の女子競技参加についてどう思うかという質問を選手たちに投げかけることが多くなっている。それでのらりくらりと質問を躱して答えようとしない選手が居るかと思えば、はっきりと男子は女子競技に属さないと言える人とで分かれてきている。

WNBAの参加資格の規則には「女子であること」が記されているという。だとしたらWNBAは早急にこの「女子」が何を意味するのかはっきりさせる必要がある。すでにフランスのプロバスケリーグでは女子自認選手が少なくとも二人活躍しており、彼らは女子の基準をはるかに超えているので、もし彼らが全米リーグに興味を示せば、WNBAはそれなりに応じなければならなくなる。

さて、さて、この男性たちからの挑戦にWNBAはどう反応するだろうか。それにしても女子競技を守ろうと頑張ってくれるのが、結局は男性なのだというのはなんとも情けないものである。

アメリカのフェミニストたちは何をやってるんだ!

 

アップデート:

www.espn.com

二人の元NBA選手によるドラフト参加宣言をうけて、WNBA協会は来週早々参加資格について会議を開く予定。

  WNBAのキャシー・エンゲルバートコミッショナーは、女子バスケットボールにおけるトランスジェンダー選手の参加をめぐる継続的な議論について言及したメモを各チームに送付した。
  「ここ数週間、多くの皆様が女子バスケットボールへのトランスジェンダー選手の参加に関して質問を受けていることを承知しており、この話題は今後も大きな注目を集め続けると予想しています」と、エンゲルバート氏は金曜日の午後に送付され、AP通信とESPNが入手したメモの中で記した。「リーグ事務局として、こうした議論にどのように取り組んでいるかをお伝えするとともに、メディアからの質問に対して思慮深く、プロフェッショナルな対応をしてくださった皆様に感謝の意を表したく、このメモをお送りしました」
  メモによると、この話題については、来週予定されている会議において、各チームの会長およびゼネラルマネージャーで構成されるタスクフォースによってさらに議論される予定である。

 

精神障害をどう乗り越えるか

前回日本に滞在していた時に妹と精神病について長話をした。実は我々の母は若い頃からうつ病の毛がある。それが原因で若い頃は何度も入退院を繰り返した。昔から母の精神状態は不安定だったため、我々家族はかなり気を使ったものである。しかしそれをよいことに、母は病気を言い訳にずいぶんわがまま放題をしたものだ。

父と口論になると母はふて寝をして「もうお弁当つくってあげない!」と言って寝込んでしまい、実際具合が悪いのかどうかもわからないまま、父や我々が家事を代行していた。

母の我がままは年と共にひどくなり、特に近年はアルツハイマーも手伝って、もう私には手の付けられない状態である。妹などは「気違いに何を言っても無駄」と言って諦めている。父は老いた身体に鞭打って母の面倒をみている。何時までも優しい夫である。

妹にとってもうひとつの、そして非常に深刻な悩みは夫のうつ病だ。義弟は持病があり厳しい食事制限が必要だ。今は引退しているが、現役時代も何度も入退院を繰り返していた。そのせいかわからないが精神力も弱く、何かストレスが貯まるようなことがあると、すぐに寝込んでしまう。しかも彼にとってのストレスは我々正常な精神力を持つ人間には考えられないほど些細なことが多い。例えば味噌汁を温め直そうとして、うっかりスマホに夢中になって焦がしてしまった時、妹が「あら、焦がしちゃったの?」と言った程度でも三日は寝込むというのである。

そんな具合だから、家事も甥たちの育児も義両親の介護もすべて妹が担った。妹は結婚してから新婚旅行以外に旅行などしたことがない。妹は健康で精神力もある。だがだからといって何もかも彼女に背負わせるのはありなのか?いったい義弟はいつまで妹に甘え続けるつもりなのだろうか?

先日もう何十年も音沙汰のなかった知り合いから連絡があった。彼はミスター苺や私と友人のLと学生時代は親しい間柄だった。しかし大学卒業後10年近く仕事を転々とし定職につかず、病気をしたりケガをしたりで自己破産。人間関係も破綻して他州へ引っ越していった。その後カリフォルニアの仲間たちとはずっと疎遠になっていた。

その彼がミスター苺の死を風の噂で聞き、昔の知り合いを通じて私に連絡してきたのである。

彼は近況報告のなかで、最近20年以上勤めた公立学校特殊学級の教師の仕事を引退し、今は個人でカウンセリングの仕事をしていると話した。そして自分が若い頃に定職に付けなかったり、人間関係がうまくいかなかったのは、自分の自閉症のせいだったことを他州に移ってから徐々に悟ったのだという。それで彼は学校へ行き直し特別教室の教員資格をとり、彼と同じように自閉症や他の精神障害に病む子供たちのための特殊学級の教師になって今に至るというのである。最近の写真を見せてもらったが、昔の彼からは考えられないほど健康そうで生き生きとしており、とても同一人物には見えなかった。

自閉症患者は必ずしも低知能とは限らない。いや、むしろ成功してるビジネスマンにも結構自閉症の人は多いらしい。現に彼は非常に知能が高く、学校の成績もよかった。彼らの問題点は知能が低いことではなく、社会適合性に欠けるということだ。極度に引っ込み思案で、他人との会話が苦手である。正直で一途なところがあり、時と場合を考慮せずに相手にぶしつけなことを言ってしまう。だから職場でも上司や同僚とすぐぶつかるし、友人関係もなかなかうまくいかない。ましてや結婚は先ず無理だ。

しかし、そういう人でも自分にはそういう障害あると自覚し、それを言い訳にせず、極力気を付けて他人に接する努力はできる。

彼の話を聞いていて思ったのは、確かに精神障害を持っている人は苦しいだろう。だが、だからといって他人からの特別配慮ばかり求めるべきではないということだ。非常に多くの人が自分の精神力の弱さを言い訳に他人に必要以上の負担をかけてしまっている。自分は鬱だから相手が気を使うべきなのだ、自分は鬱だから周りがなにもかもやってくれるべきなのだと。

だが自分の障害を意識しながら、その障害を他人のせいにせずに独立して生きようという人もいる。彼のような教師は自閉症や他の精神障害を持つ患者たちだけでなく、その家族や周りの人たちをも救うことになるのだ。

 

ファウチ博士、訴追を司法省に要請、米上院委で議会侮辱罪決議

バイデン前大統領から大統領恩赦をもらい、コロナ渦政策の件に関してはいかなることでも罪に問われない立場のアンソニー・ファウチ博士だが、彼が先日の議会公聴会において100回以上も黙秘権を行使したことで、博士の長年の宿敵であるランド・ポール上院議員はファウチ博士を議会侮辱罪で訴追した。

先日もちょっとお話したが、黙秘権は恩赦後に使うことはできない。なぜかといえば、黙秘権というのは自分の言ったことが後に裁判で自分にとって不利な証拠として用いられるのを防ぐために使うものだからで、何を言っても罪に問われないことを保証された時点で証人は証言を拒否する権利を失うのである。それでもあえて証言を拒否すれば、それは法廷であれば法廷侮辱罪になるし、議会であれば今回のように議会侮辱罪に問われるのである。

www.yomiuri.co.jp

 

【ワシントン=中根圭一】米連邦議会上院国土安全保障・政府活動委員会は6日、米国で新型コロナウイルス対策を指揮した国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ元所長を議会侮辱罪に問う決議案を可決した。ファウチ氏は7月の委員会公聴会で新型コロナをめぐる共和党議員の質問に対し、黙秘権を100回以上行使して回答を拒んでいた。国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ元所長(7月29日)

 

=ロイター  ファウチ氏はコロナ禍に外出制限などを支持したため、経済活動を重視するトランプ大統領らから批判を浴びた。米政府資金が中国・武漢のウイルス研究所に流れたとする問題の責任についても追及されている。 [PR]  決議案は共和党ランド・ポール委員長が主導し、賛成多数で可決した。ファウチ氏の刑事訴追に向け、上院本会議の審議を経ずに米司法省に付託する意向だが、民主党は手続きの有効性に疑問を呈している。

ポール議員は本会議採決は不要だとする一方、民主党は採決の省略は上院規則違反だと批判し、「危険で前例のない」動きだと非難した。本会議での承認には60票が必要だが、共和党は53議席しか持たず、民主党議員の支持が不可欠だ。