アメリカ各地で都市封鎖が行われているが、都市閉鎖を行っていない州がいくつかある。主流メディアはアメリカ全体で都市封鎖をすべきだとし、閉鎖してない州の知事たちを批判している。しかしここで考えてみて欲しい、なぜ感染者がほとんどおらず死者を全く出していない州が死者を9千人以上だしているニューヨークと同じように都市封鎖をする必要があるのだろうか?
アメリカは大きい。カリフォルニア州ひとつ取っても日本の1.5倍の面積がある。アメリカが合衆国と言われるのは、50の州が集まって一つの国になっているからで、日本のような中央集権ではなく、各州が独立国のような体形を取っている。州によって人口密度も全く違うし、カリフォルニア州などは各市でその状況は全く異なる。そういう全く異なった状況の州で同じやり方でウイルス対策をするというのはおかしい。特にその政策が州の経済に多大なる打撃を与えるとなればなおさらだ。
各州の状況がどのくらい違うのか、ちょっと数字で比べてみよう。まず感染者と死亡者が一番多いニューヨークでは10万人あたりの感染者と死亡者の数は963.5人と47.8人。これがカリフォルニアだと59.5人と1.7人。NYのほうがCAより桁違いに感染者も死亡者も多きことが解る。これがワイオミング州になると10万あたりの感染者は46.4人で死亡者は0人。ゼロ人である!
他所の州からの渡来者を規制するというならまだしも、死亡者ゼロの州が都市閉鎖などする意味がない。それにこれらの州は人口密度が非常に低く、わざわざ自宅隔離などしなくても、もともと隣の家が見えないくらい各家が離れているので全く問題がないのだ。そう言う人達を家に閉じ込めて仕事をさせなかったら、経済が回らなくなる。そこまでして何を得られるというのか?
はっきり言って10万人あたりの感染者数が100人以下で死者数が10人以下の州は感染率の高い都市部などは別として州全体で封鎖を行う必要はない。なぜならこの率でいけば感染率は0.1%で死亡率は0.01%で、普通のインフルエンザにかかる可能性より低いからである。
確かに武漢ウイルスはインフルエンザよりも質が悪い。病気にかかってから重症になる確率がフルーよりも高いようだし、その症状も比べ物にならないほどひどいらしい。だから武漢ウイルスを軽くみてはいけないのは当然だ。しかしかかったら恐ろしい病気だからと言って、ほとんどかかる可能性のない場所でまで極端な対策を取る必要はない。外に出れば交通事故で死ぬ可能性はあるが、それを恐れて車には絶対乗らないとか街に出歩かないとか言う人が居ないように、世の中ある程度の危険は冒さなければ生きていけないのだ。
すでにうちの近所で私たち夫婦の行きつけの店がタオルを投げた。この封鎖が終わっても戻ってこないだろう。わが市が封鎖されてもう四週間。これ以上続いたらつぶれる店がどのくらい増えるだろうか?
さっき計算したところによると、我が市の感染者率は0.1%である。本当に都市封鎖をする価値があるのだろうか?私にはそうは思えないのだが。