苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

「女性スペースを守る会」活動始まる

先日弁護士の滝本太郎氏が「女性スペースを守る会」という運動を始めた。こちらがそのサイト。女性スペースを守りたい方は、ご賛同を!|女性スペースを守る会|note.

では先ず同会の設立趣意書から。

当会は、いわゆるLGBT新法などにより、女性トイレ等を女性自認者(いわゆるトランスジェンダー女性=身体違和は不要で、性指向は女・男・両性である身体的・法的な男性)が使うことが公認されて良いかを問い、諸々の課題がある『性自認』について立ち止まって十分な国会審議を求める会です。

滝本氏は各党の政治家にトランスジェンダー方針についてどのような見解を持っているのか質問状を送り、その答えを受け取り次第同サイトに掲載すると言っている。これは非常に良い運動だと思うので、滝本弁護士には頑張ってもらいたい。

また滝本氏が自分のブログでトランスジェンダーについて多くの人が持っている18項目の誤解について述べている。t滝本氏はこの問題に関してはまだ初心者ということなのだが、それでも結構色々な人の意見を聞いているようだ。

例えば、

✕ 女性自認者(トランスジェンダー女性)が、あやしい目的のために女性専用エリアに入ることはあり得ない。

◯ 違います。女性自認者の中にも、性的指向は女性に向いている方がもちろんいます。通例の男性同様に、中にはあやうい方もいましょう。これらは当然の事理です。こう述べることは差別でも何でもありません。

トランス活動家(TRA)は常に真のトランスジェンダーは性犯罪を犯さないという前提で始める。しかし、トランスだからといって性犯罪を犯さないという保証は全くない。トランスジェンダーの性指向は男とは限らず、いやむしろ女性や女児に向けられていることの方が多く、トランスジェンダー「女」の犯罪率は一般男性と変わらないかそれ以上であることが解っている。

TRA常套手段のお惚けについても、

トランスジェンダーの専門家は、女性自認者はほとんど女湯に入ることなど求めていない、丸裸になる場所ではトラブルになり易いからそんなことはないと言っています。ですから論点ではないとみて良いのではないですか。

◯ 違います。一部でもそれを主張する人がいることに注意すべきでしょう。信頼性ある女性自認者ばかり考えるのでは、「世の中にはホント色々な人がいる」ことを前提に定められなければならない法制定の議論として正しくないです。 スローガン「トランス女性は女性だ」にて女性としての扱われる権利を主張するのですから、その論理は女湯にも妥当します。おいおいトラブルが起きていくとみなければなりせん。 「女性という自認」という外から分からないことで要件が成立するのですから、女性や業界関係者が不安に思うのは当然です。

この件に関しては諸外国ですでに自称トランスの女装男たちによる犯罪が頻発していることから、日本でも起きると想定するのが妥当。法律が通ってしまってからでは遅い。

そして最後に一番大事だと思われるのがこの点。強調はカカシ。

✕ 「トランスジェンダー女性は、女性」なのに「女性トイレに入れない」というのはマジョリティーである女性の横暴で、差別ではないのですか。

◯ 違います。「女性だ」は、身体的・法的にも男性である以上、「尊重してくれ」という主張、スローガンに止まります。性自認者は、「性の多様性」としてある男性の一つの類型ですから、マジョリティーである通例男性の中のマイノリティーの課題です。それを、女性トイレに入れるようにすることで解決するのは筋違いです。「多様性」と言っていながら、突然「女性だ」と白黒の発想になり、女性スペースを利用できる筈とすることは矛盾しています。解決方法としては、女性トイレはそのままに、当面は男性トイレを男女トイレとして違和感を少しでも減らす、さらに別に共用トイレを多く設置していけば、トランスジェンダー女性(女性自認者)の法益も相当に守れます。

不当な差別ではありません。女性は今も様々に差別されている実態にあり、さまざまな性犯罪におびえています。女性の横暴などでは、決してありません

私は滝本氏のいう「女性自認者は男性の一つの類型である」という理論に感心した。先日同ブログでも紹介したサラ・ダンスキー女史が言っていた「トランス女性は女性のサブカテゴリ―ではない」というのと同じで、トランス女性はあくまでも男性の多様性の一種だという考え方だ。

無論滝本氏の活動はすでに色々な方面から攻撃を受けている。特に弁護士団体からの誹謗中傷が酷い。

弁護士神原元@kambara7·某弁護士団体のメーリスで滝本さんが総スカンを食らってる案件ですよね、これ。 弁護士のメーリスで賛同が得られないとTwitterに復帰して自信を取り戻し。またメーリスで叩かれるの繰り返し。そして、こういう方々にネチ絡み。 何やってるんですか?貴方は。

滝本さんの主張は弁護士の人権団体ではほとんど支持されていませんね。理由は簡単、立法事実がないから。 かなり前に、トランス女性のトイレ利用を制限する立法事実はあるのか滝本さんに問うた。回答はなかったのだが、その後別の場面で「実験するわけにいかない」と主張した。 立法事実はないのだ

とか、


大野友也@ono_tomoya
·実験せずともアメリカではトランスジェンダー性自認に一致するトイレを使用させよと判決が出ているわけで、そのアメリカの実態を調査すれば済むはずですが、滝本氏はそれをしないわけですから、たちが悪いですね。なおアメリカの裁判所も「犯罪が増えるという証拠はなく推測に過ぎない」としてます。

などが典型。弁護士の悪い癖だが、裁判での裁断が一番正しいと思い込んでいる点。裁判官も人間の集まりだ、偏見もあるし間違いも犯す。アメリカの裁判所が何を言っているかではなく、こうした法律が通ったアメリカで何が起きているかを言及すべき。

それにしても日本でもついにこんな議論を交わさなければならない日が来たということか。しかし日本は諸外国ですでに試して失敗している例から学ぶことが出来る。だから日本の政治家たちは安易におかしな法律を通してしまわないよう国民の声に耳を傾けてほしいものだ。そういう意味で滝本氏の運動は非常に大事だ。頑張ってほしい。