苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

朗報:イギリス連邦政府、スコットランドの性別変更改定案を否認する旨を発表(続報)

先日(2023年1月16日)に私はイギリス連邦政府がスコットランドの性別変更改定案を否認するらし下記のように書いた。

先日スコットランド議会を通過し首相が承認してスコットランド法になるはずの性別変更改定法がイギリス連邦政府よって否認されることが明らかになった。

スコットランド自治区とはいうものの、ユナイテッドキングダムの一部である。最終的決断は連邦政府の首相に委ねられている。しかし、各国の法律に連邦政府が口出しをした例は今までに二回くらいしかなく、今回の決断はかなり異例のものとなる。

スコットランドで先日通過した改定案とは、医者の診断無しで公式に性別を変更できるというもので、変更できる年齢も18歳から16歳に引き下げるなど、極端な項目が含まれていた。

2023年1月21日付けのニュースウィークにもっと詳細が掲載されていたのでそちらも紹介しておこう。女性専用サービスを「女性以外」から守れ! 性別変更の簡易化改革をハリポタ作者が批判(スコットランド)という記事。

もともとイギリス全般の性別変更手続きは冗談みたいに簡単だ。

  • 18歳以上の大人であること
  • 専門医から性違和との診断書二つ、
  • 異性として最低2年間暮らしている
  • 配偶者の同意がある

以前にも書いたように性別適合手術(SRS)を受ける要件は課されていない。今回のスコットランドの改定法はこれを劇的に緩和するものだ。

  • 最低年齢を18歳から16歳に引き下げる
  • 専門医の診断書を必要としない
  • 異性として暮らす期間を2年から3か月に短縮する
  • 配偶者の同意を必要としない

この改定案に関してスコットランド世論はどうなっているのだろうか。法案が提案された当初の英BBC放送のスコットランド世論調査去年1月現在では、

  • 性別変更要件緩和に:賛成57%、反対20%
  • 最低年齢の引き下げ:賛成31%、反対53%
  • 異性として暮らす期間の短縮:賛成37%、反対44%

それがほぼ一年後の12月に行われた英紙タイムスの世論調査では、

  • 性別違和の診断書提出撤廃に:賛成20%、反対60%
  • 最低年齢引き下げ:賛成21%、反対66%
  • 異性として暮らす期間の短縮:賛成21%、反対59%
  • 法廷要件の違反を犯罪として処罰する:賛成59%、反対15%

と市民の三分の二が改定案に反対するという圧倒的な逆転が起きている。思うにこれはJ.K.ローリング女史らを筆頭に、多くの女性達がこの改悪法の問題点を辛抱強く市民に訴えて来たことの成果だろう。特にJKR女史は何度もSNSや諸々のプラットフォームを使ってこの法が如何に女子供にとって危険であるかを文字通り身の危険を顧みずに訴えていた。市井の女性達も野外の集会などでANTIFA暴力団の過激な暴力的阻止に怯まず、その危険性を訴えている。

何度も指摘しているように、トランスジェンダー活動家の常套手段は、彼らの陰に隠れてこっそりと多々の法律を通してしまうということ。カリフォルニアでお風呂や更衣室がトランス許容になったなどという法律は我々一部の人間以外誰も知らなかった。それでそういった場所で明らかな男性と遭遇した女性達が驚いて声を挙げているという状況が今起きている。

スコットランド政府は市民の意向を完全に無視して、去年の暮、この改悪法を強行に通してしまった。この審議の際に野党が提案した性犯罪歴のある人間の性別変更は禁止するという補正案すら却下した。おかげで法律成立後、すでに二人の強姦魔が自分は女だと言い出し、女子施設への収容を要求している。

スコットランドで合法に性別変更をすれば、他のウエールズイングランドでも影響をうける。他の国々の若者がスコットランドに殺到して性別を変更した場合、他のイギリス諸国ではどうしようもなくなるからである。そこでイギリス連邦政府はスコットランドの法律を否認するという異例の対応に出た。

英国政府は、スコットランドジェンダー改革が英国全体の性別認定法を変更し、平等法などイングランドウェールズにも影響を及ぼすとしてチャールズ国王の勅許を求める手続きに進むのを阻止する異例の命令を下した。

ところでBBCはこの法律で影響をうけるのはごくわずかだとしている。強調はカカシ。

BBCによると、この改革によって直接影響を受ける人はごくわずかで、国家医療サービス(NHS)は、トランスジェンダー人口は全体の0.5%と見積もっている。アイルランドでは15年に同様の改革が行われ、20年までに年平均115件の申請が認められた。誰もが女性として「自認」できるようになれば、女性の権利に影響を与えるとの懸念も指摘される。

この直接影響をうけるのはトランスジェンダーという一部の人たちだけだという詭弁にもう世間は騙されない。よくツイッターなどで「当事者じゃない人は黙ってろ」という人がいるが、いやいや、我々の空間が侵略されようとしているのに、何が当事者じゃないだ。我々こそが当事者ではないか!この法律によって危険にさらされるのは誰あろう女子供たちである。

しかし何度も云っているように、悪影響を受けるのは女子供だけではない。性違和云々は別として、犯罪者が身分んを隠すために性別を変更し名前もかえて世の中に潜伏することが簡単に出来るようになるのだ。イギリスのような先進国では女性と男性の暮らし方にさしたる違いはない。ということは書類上身分が変わるだけで実際に違う生き方をする必要などまるでないのである。