シークレットサービスのキンバリー・チードル局長辞任、残る多々の疑問
先日シークレットサービスのキンバリー・チードル局長の下院議会での公聴会を聴いたが、そのあまりにも人をバカにした回答に民主党の議員たちも呆れかえっていた。すでにメディアで出ているような情報でも、チードル局長の答えは「それはFBIの捜査結果によります」と言って答えない。トランプさんが撃たれるまでのタイムラインについても「捜査中なので詳しいことは解らない」の一点張り。共和民主関係なく質問した議員たちは口を揃えて「局長、あなたは今すぐ辞任すべきです」と言った。
私はこの公聴会を聴いていて開いた口が塞がらなかった。公聴会は事件後9日も経っていた。公聴会でどんな質問がされるかは常識的に予想できたことだ。にもかかわらず局長はその答えを全く用意してきていなかった。もし彼女が真実を述べていたのだとしたら、彼女は自分の部下たちが何をしていたのか全くしらないということになるし、部下から事件について何の報告も得ていないということになる。つまりチードル局長はSS局の実権を握っていなかったということになる。だとしたらSS局を統治していたのは誰なのか？
この公聴会はあまりにもひどかったので、公聴会の数時間後チードル局長はやっと辞任した。本来ならば暗殺未遂事件が起きた直後に辞任すべきだったのであり、彼女が辞任を拒むなら大統領が首にすべきだった。
事件から10日が経ち、現場のエージェントのボディカム動画が公開された。それによると、演説が始まる一時間くらい前にすでにエージェントたちが怪しげな男がうろついており、ひとりの警官が撮った写真がエージェント達に送られてきていた。その時の会話を聞いていると現場はかなり混乱していた。「で？容疑者は拘束したのか？」「いや、見失った」といった感じだ。
元シークレットサービスのエージェントで今はポッドキャスターをやっているダン・ボンジノは、不審者がいることを確認したなら、その人物を拘束できるまでは演説は延期するのが常識だろう。なんで見失ったのにそのまま演説を続行させたのだ？
そして不審人物の存在についてトランプさんを直接警護しているディーテイルと言われる警護班にはその事実は知らされていたのか？トランプさんは不審者については誰からも警告されていないと語っている。ということはディーテイルのエージェントたちすらもトランプさんが狙われていることを知らなかったということになるが、それはどうなのか？
チードル局長が辞任したからといってこれらの質問がそのままになってもいいということにはならない。不審者の存在を知っていながら演説の延期をしなかったのは誰の判断なのか、その人物を確定して単なる辞任ではなく何かしらの罰が与えられるべきだ。無論チードル前局長も。
ところで犯人の車のなかには爆発物があったという。犯人の意図は単にトランプさんだけを暗殺することではなく、乱射及び爆発を起こして大量殺人をするつもりだったと思われる。バンジノが言うに、実際に犯人を仕留めたスナイパーはシークレットサービス狙撃手で何と400ヤードのところから木の間を弾がすり抜けて犯人を仕留めたという100万発に一つという奇跡的な命中率だったという。もしこの一発で犯人を仕留めることができなければ、犯人は発砲を続けていただろうし、どんな悲劇的な結果となっていたか想像するのも恐ろしい。
イスラエルのネタニヤフ首相訪米、抗議者たちの過激な行動、警備はどうなっているのか？
本日イスラエルのネタニヤフ首相がアメリカ議会で演説をする予定だが、昨日反イスラエルの抗議者達が国会議事堂を占拠し抗議活動。今朝は議事堂前の道路で居座りをして交通を遮断している。また昨晩はネタニヤフが宿泊するウォーターゲートホテルに大量の蛆虫とコーロギを放ち、一晩中火災警報を鳴らし続けるという暴挙にでた。
これらのテロリスト親派の行動は十分に予測されていたことだが、問題なのは首都警察の対応である。何故暴徒らがネタニヤフ宿泊ホテルに簡単に近づき内部に潜入することができたのか？なぜ議事堂前の道はあらかじめ警護されていないのか？
もしネタニヤフ首相が訪米中に暗殺されたりしたら大惨事だが、他国の首脳の身を守れないアメリカの権威にも関わる。どうしてこんなにも警備が手薄なのだ？トランプ前大統領の暗殺未遂があったばかりだというのに。
イスラエルは仮にもアメリカの同盟国だ。バイデンやハリスがネタニヤフ首相を個人的にどう思っていようと構わないが、このような失態はアメリカと言う国自体の威厳に関わることだということがわからないのか？何という恥かしいことだろうか。
ハリスもこれから大統領になろうというなら、バイデンが病気の今こそ、そのリーダーシップを発揮するときではないのか。こんな奴にアメリカは任せられない。
