苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

親が子供の性転換を認めないのは幼児虐待だという歪んだ理論

私は随分昔から拙ブログで子供の性転換を奨励するのは幼児虐待(児童虐待)だと言って来た。最初にそれを書いたのは何と2012年のことだ。信じられない、子供の性転換増える! - 苺畑より In the Strawberry Fields (hatenablog.com) そして続けて2015年にも書いている。5歳の幼女をトランスとして育てるのは幼児虐待だ! - 苺畑より In the Strawberry Fields (hatenablog.com)

その後も何度となく子供を性転換させることの危険と邪悪さについては言及してきた。しかし子供が希望するとおり性転換治療を受けさせないのは児童虐待だと主張する輩はおり、カナダやカリフォルニアなどでは親が子どもの性転換治療に同意しないと親権を失う可能性すらある。

日本にも子供に危険な思春期ブロッカーを投与し子供の生殖機能やオルガズムを得る機能を永遠に奪い、不可逆的で野蛮で危険なホルモン治療や整形手術を受けさせないことが子どもへの虐待になると本気で信じている人がいる。先日ご紹介した渡辺直弼氏などがその典型である。彼は息子のトランスを認めていないイーロン・マスク氏は子供を虐待していると書く。では彼のその歪んだ理論を読んでみよう。

イーロン・マスクの子供本人から、まだ生きていること、そしてイーロン・マスクの語ったことがデタラメであることが明らかにされました。

マスク氏は文字通り息子が死んだと言ったわけではなく、トランスジェンダリズムに洗脳された息子は自分にとっては死んだも同然だと語ったのだ。現にザビエル君は自分が18歳まで使っていた名前をデッドネーム(死んだ名前)として、18歳の時に名前を女性名に変えマスク氏との交流を一切絶ち、母親の苗字を守るようになったのだ。これではマスク氏が息子は死んだも同然と思ったとしても無理はない。

マスク氏は息子のザビエルは子供の頃からゲイっぽく自閉症の毛もあったので、それが性違和を持つ要因となったように思うと自らのXに書いている。

彼が4歳の時から私のジャケットを選んで「素敵!fabulous」と言ったり演劇や音楽の趣味などから彼がゲイだと知っていた。しかし女の子ではなかった。

しかし当人のザビエル君(現在20歳、ビビアン・ジェナ・ウィルソンと名乗っている)はそれは嘘だと自分のXで抗議している

ザビエルはこんなことは起きてないと主張。父は多分マイロ・イヤノポリスか何かのステレオタイプのゲイの話を聞いてそんなもんだと思っただけだ。これは自分に同情を集めようと思ってやってる最後の手段にすぎない。自分は4歳のころに演劇や音楽への興味などなかったと書いている。

「私は父の着るジャケットを選んだこともないし、fabulousなんて絶対に言わなかった。私は4歳の時に、fabulousなんて言葉は使わなかった」 

ウィルソン氏はそう強調し、マスク氏について「私がどんな子どもだったかなんて知らない。単純にそこにいなかったから。そして彼がいたわずかな時間、私は自分の女性性や性的マイノリティー性をめぐって執拗な嫌がらせを受けた」と振り返った。

マスク氏は仕事に熱心な所謂ワークホーリックなのでザビエル君が育ちざかりの頃に十分に傍に居てやれなかったというのは多分本当だろう。だが当時大人だったマスク氏と4歳だったザビエル君の記憶のどちらが正確かと聞かれたら、私はマスク氏を信じる。私自身、自分が4歳児だった頃の記憶なんてほとんどない。大人になってから母親から「お前は4歳の頃こんなことをよくしていた」と言われても「へえ、そうなんだ、おぼえてないなあ」と思うくらいだ。少なくとも自信を持って「そんなことはない!」とは断言できない。だからザビエルが覚えていないだけで実際そんなエピソードが無かったと判断するのは難しい。

それにマスク氏がザビエルは多分ゲイなんだろうと察していたことは、ザビエル自身が「私は自分の女性性や性的マイノリティー性をめぐって執拗な嫌がらせを受けた」と言っていることから、昔からマスク氏とザビエルの間で、ザビエルの女性っぽさが話題に上っていたことからわかる。女の子っぽく振る舞う男の子がゲイである可能性は高いがトランスジェンダーだと決めつけるのは乱暴だ。

しかし渡辺氏はトランスジェンダーの子供にお前はトランスではないと決めつけることは虐待だと断言する。

"woke"陰謀論は「子供に対してトランスジェンダーイデオロギーを吹き込んだ悪者」が存在して、「本当はトランスジェンダーではない子供をトランスジェンダーにするのだ」という主張ですが、この主張は子供が本当にトランスジェンダーであった場合、トランスジェンダーの子供に対して「お前は本当はトランスジェンダーではないんだ。」と、性別不合を全否定する虐待行為になってしまうわけです。

本当のトランスジェンダーって何だ?思春期前の子供に自分はゲイではなくトランスジェンダーだなどとどうやって判断できるのだ?いや思春期前の子供が自分はトランスジェンダーかもしれないなんて考えをどこから得たのだ?明らかに自分から考え付いたものではあるまい。ということは「子供に対してトランスジェンダーイデオロギーを吹き込んだ」何者かが傍に居たことになる。マスク氏はコロナ禍で事態が悪化したと言っていたが、当時学校へ行かれなくなった子供たちがインターネット漬けになり、ネットででトランス関係のビデオを見過ぎて感化されたという話はよく聞く。

この年頃の子供はまだアイデンティティーの確立が出来ていない。異性に対するあこがれが嵩じて「僕も女の子だったらよかったのに」と思う可能性もあるし、「僕は男の子に魅力を感じるから本当は女の子なのかも」と思う可能性もある。そういうあやふやな精神状態にある子供に「お前はゲイではない、トランスジェンダーだ」と吹き込むのは邪悪である。そして子供がそう言ったからといって親がそれを100%信じて不可逆的な性転換をさせることこそ児童虐待ではないか?大人である親こそが子どもに誤った判断をさせないように守るべきではないだろうか。

渡辺氏はザビエル君はすでに20歳なので大人の判断が出来ると言うが、私は20代でトランス思想に感化されて去勢手術までしてしまった男性が30代の今非常な後悔をしていると語っているインタビューを2~3日前に見たばかりだ。大人になって性転換手術をhして後に後悔している人は男女ともに大勢おり、大人の自分が騙されたのだから子供などひとたまりもないと語っている女性の話も聞いた。にもかかわらず、渡辺氏はこう続ける。

本当に子供が大事だと思っている人は、「トランス思想を子供に植え付けている悪い大人がいる」と主張する事によってトランスジェンダー当事者を虐待してしまっていることまでちゃんと考えていますし、そこを考えずにただやみくもにトランスの恐怖を煽るだけの奴らは紛れもないトランスヘイターでしょう。

じゃあ渡辺氏はもし子供が勘違いをしていて思春期ブロッカーを摂取した後で後悔しても取り返しのつかない身体になってしまった時に責任をとれるのか?

子どもをたぶらかして手懐ける悪い大人が居ると子供に警告することが子どもを虐待することになると渡辺氏は言うのだ。私は今更トランスヘイターだと言われることは全く気にならない。マスク氏もそんなことは屁とも思わないだろう。

マスク氏は無責任な渡辺氏と違って本当に子供のことを考えているから。