マット・ウォルシのWhat is a woman?(女性とは何ぞや)の公開一周年記念に行われたツイッターでの無料公開は大成功である。現在再生回数は1億回に及ぶという。公開当日は色々問題があったが、今はイーロン・マスクも公式に推薦するなどして非常に多くの人の目に触れることとなった。しかしこの映画の成功を心から喜べない人たちが居る。それはトランスジェンダー活動家らではなく反TRAの馬鹿フェミ達である。
私がフェミニスト全般をささずにわざわざ「馬鹿」という形容詞を付けているのは、実際にこれは話の分かるフェミニストではなく反TRAに関する活動内部での権力争いにしか興味のない馬鹿な女たちのことを指すからだ。
昨今のトランスジェンダリズムの攻撃の最初の被害者が過激派フェミニスト達であったことは確かである。もうすでに1970年代に女性解放運動の一貫として主催された女性だけのイベントに女性を自認する男性たちが入り込もうとすることは時々起きていた。だが女子自認男性の数はそれほど多くなく、彼等がフェミニストにとって危険な存在であると気づいていたフェミニスト達はさほど多くなかった。後に左翼フェミニスト達は被差別者という立場として同じように差別を受けていると思われた同性愛者たちとも連帯感を持っていた。しかしトランスジェンダーと言われる人たちの数が増え権力を持ち始めた頃から「女装男は女ではない」と言って来た古いタイプの過激派フェミニストとトランスジェンダーとそのアライとされる女性たちとの力関係に歪みが生まれた。それは14~5年前のことである。
TRAの危険性に最初に気が付いたのが左翼の過激派フェミニストだったことから、彼女たちの訴えはほとんど一般社会から無視されてしまった。今まで社会に対してありもしない差別について煩く騒ぎ、男性一般を悪者扱いし何もかも家父長制社会が悪いと言い続けた女性達が、いくらトランスジェンダリズムによって実際に女性が犠牲になっているという話をしても、オオカミが来たと騒ぎ過ぎた牛飼い少年のようになかなか信じてもらえなかったのである。
だから彼女たちは、自分らが15年も前から訴えたきたことに誰も耳を傾けなかったのに、右翼保守の白人男が一年くらい前から言い出した途端に注目を浴び、あたかも自分こそがこの活動の第一人者みたいな顔をするのは図々しいと思っているのだろう。そしてTRAについて発言した女性達が仕事を首になったり酷い脅迫を受けたり時には暴力まで振るわれた事実があるのに、マットはそんな危険をまるで冒さずに英雄気取りに女性達の今までの運動を横取りしたと思っているのだろう。
しかしそれは全く事実ではない。馬鹿フェミたちはここ10年以上にわたる彼の活動について何も知らないだけでなく、マットに寄せられた数々の脅迫についても何も知らないのだ。しかしそれも解らなくはない。何故ならマットは男なので、自分に向けられた攻撃を表だって愚痴るような女々しいことはしてこなかったからだ(たった一つの脅迫状で大騒ぎしてる仲岡なんたらいう弁護士とは大違い)しかし現実にはマットの携帯の情報が抜かれツイッターをはじめ数々のSRSのアカウントが乗っ取られ、自宅の住所が晒され妻と6人の子どもたちの命が脅かされ、今や24時間にわたる警備が必要となったほどの被害をうけているのだ。だから彼が危険を冒していないなどといい加減なことを言うのはやめてもらいたい!
私は以前から、この問題がフェミニストとトランスジェンダーだけの問題だと思われているうちは誰も動かないと言って来た。多くの人がトランスジェンダーなんて一部の風変りな人たちが自分とは無関係なところで好きなように生きているひとたちだと思っているうちは、過激派フェミニストが何と言おうと、「ああまた煩いおばさん達が何か言ってる」で片付けられてしまうからだ。
ではどうしたらいいのか。それは昨今のマットの成功を見ればわかる。彼は単にトランスジェンダリズムに関して苦情をいうだけでなく、子供相手に性転換手術をやっている医師らの告発を始めた。各地の教育委員会の会合に出席にして意見を述べた。親たちと連帯して会合を開いたりして地道に草の根運動を進めて行った。一度などマットはたった2分間バージニア州の教育委員会で発言するために、一時的に住所をバージニアに移したことまであったのだ(三日間だけ部屋を借りて)。
実は私は忘れていたのだが、私がはじめてマット・ウォルシのことを知ったのは、彼がデイリー・ワイヤーのホストの一人となるずっと以前の2015年のことだった。私はもう2013年から子供の性転換手術は児童虐待だと言い続けているが、過去ログを検索していたら2015年のエントリーを見つけた。5歳の幼女をトランスとして育てるのは幼児虐待だ! (カカシ注:ここで取り上げられたFtMのアップデートは去年、なんとフォックスニュースが特集した。フォックスニュース、トランスの子どもを持つ家族を紹介、プロパガンダだと怒るマット・ウォルシ。
そのなかで私はマット・ウォルシのブログエントリーを見つけ、それを紹介している。残念ながらマットのブログはもうリンクが切れてしまっているのだが、その当時私はこんなことを書いている。
ああ、ようやく一人私と同じことを書いてるマット・ウォルシという男性のブログを発見した。マット曰く、この年頃の子供は親の言うことはほとんど本当だと信じ込む。だから親に言われれば、太っちょの白ひげの赤い服を着た爺さんが暖炉の煙突から毎年一回贈り物を届けにくるなんて話しも簡単に信じる。(2015年8月25日)
日本の理解増進法にしても、それが単に女性トイレや女湯だけの問題だと思われているだけでは一般男性達の理解を得ることはできない。特に騒いでいるのは過激派フェミニストだけだと思われているうちは、今まで散々オタクだの家父長制度だの極右翼だのと言われて悪者扱いされてきた男性の理解などえられるはずがない。
マット・ウォルシの声が多くの人びとの耳に届いているのは、彼が右翼の白人男性だからではなく、彼がこの問題は一部のフェミニストだけの問題ではなく男も女もそして子供も社会全体が一緒になって戦わねばならない問題だと訴えることに成功したからなのだ。馬鹿フェミたちが右翼保守男性と共闘することは出来ないというならそれは勝手だ。だがだからといって反TRAで成功しつつある運動の足をひっぱるのだけはやめてもらいたい。