苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

ナセル病院がどう軍事利用されていたのか、ハマス捕虜の証言

ガザ南部のカーンユニス地域にあるナセル病院がイスラエル軍によって襲撃され多くのハマスメンバーたちが殺されたり捕虜として捕獲された。再三にわたるIDFにも拘わらず、多くの民間人が避難を拒否。残念ながら多くが戦闘に巻き込まれて犠牲になった。(3) Yaari Cohen on X: "@cogatonline @IDFSpokesperson Full IDF Statement made earlier today regarding Nasser: IDF: *We have credible intelligence that Hamas held hostages in Nasser Hospital. Terrorists appear to be operating from within the hospital too.* Operational update by IDF Spokesperson Rear Admiral Daniel Hagari on the IDF…" / X (twitter.com)

以前にシファ病院が襲撃された時も、国際法の専門家なる人達が、イスラエルのやっていることは国際法違反だと騒いでいたが、実際シファ病院が軍事利用されていたことは証明されたように、ナセル病院も同じように軍事利用されていた。

Xでその捕虜の証言が上がっていたので動画を観てみたが、この男によれば一時病院には50人からのハマス戦闘員と10人の人質が居たという。病院は銃が他の武器の備蓄のために利用されていたと捕虜はかたる。この病院には避難民が大勢いて、廊下一杯の人びとで、身動きが取れないほどだったという。その中に混じってハマスのメンバーも居たという。何故ハマスは民間人に紛れていたのかという質問に対して、民間人を人間の盾にするつもりだったからだと捕虜は証言している。そしてナセル病院がこんな感じだったので、他の病院でも同じようなことが行われていただろうと捕虜は憶測する。

IDFは民間人も無差別に攻撃していると馬鹿なことを言っている人がいるが、攻撃の数日前から電話や拡声器を使ってIDFは病院内の人びとに避難勧告を行っていた。そして攻撃12時間前には病院の院長に電話をして、病院内に居るハマスによる攻撃を今すぐやめないと12時間後に攻撃をすると警告した。そして病院に避難している民間人をもっと安全なアルマワシ(Al-Mawasi)やデアアルバラ(Deir al Balha)の避難所に即座に避難させるように促していた。病院の外では食べ物や衣料品を用意しておくと約束し、質問があるならいつでも電話するようにと言って電話を切っている。

IDF報道官によれば、85%のガザの病院が軍事利用されていたという。残念ながらナサ―病院には人質の遺体があるものと思われ、この襲撃で人質が救出されたというニュースは入ってきていない。病院から動かせない患者に関して報道官は「ナセル病院への医薬品と医療機器の移送を調整した。酸素ボンベや電力用燃料を病院の要請に応じて送り、病院の重要な機能が中断しないようにした。これは国際組織と連携して行われた。」と語っている。

私がIDFの声明を逐一信じる理由は、これまで彼等があるといったものが無かったことがないからだ。アルシファ病院はハマスの司令本部だとIDFはずっと言っていたが、実際に地下トンネルがあり司令部に使った形跡が見つかったり、ハマスと密接なつながりがあると言われたUNRWAガザ本部の地下に情報センターが見つかったり、今回もナセル病院で何人ものハマス戦闘員が捕虜となったりしているからだ。そして誤って人質三人を射殺してしまった時も、ものの数時間と経たないうちに公式に間違いを認める声明を出した。IDFは自らの間違いすらも誤魔かさずにきちんと発表している。

この作戦で人質はまだ見つかっていないが、本当に一刻も早くすべての人質が返ってくることを祈ってやまない。