苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

日本は迷惑外国人観光客にどう対応すべきなのか

実は先日Xで、京都の神社を参詣中の地元女性が深夜にイギリス人観光客が鈴を鳴らして遊んでいるのを見かけ、注意したところ相手に煩がられ、追いかけて注意を続けた結果、付き添っていたイギリス人のガイドに威圧的な態度を取られたというビデオを掲載していた。

ビデオの冒頭では中年のイギリス人男性が「もうたくさんだ、放っておいてくれ」と言って立ち去ろうとする姿が見える。女性が日本語でしつこく話ながら追いかけてるので、イギリス人ガイドが仲裁にはいる。イギリス人男性ガイドの態度は非常に横柄で、明らかに地元女性の言っている日本語が理解出来ているにもかかわらず、英語で話し続け、挙句の果てには「英語話せますか」とわざと英語で問い女性を怯ませようとした。しかし地元女性は英語がかなり理解できるとみえて、このイギリス人ガイドの失礼な英語に断固日本語で応対し続けた。英語での威圧が効き目がないと悟ったガイドは急に関西弁で女性に罵声を浴びせかけた。

というのがビデオの全編。女性はこのビデオを拡散してこのガイドの身元を誰か確定してほしいと書いていた。私はガイドの態度は良くないと思ったのでちょっとしたコメントをつけて引用ポストをしたところ、あっという間に何万回という再生があった。

ネットの力とは恐ろしいもので、翌日そのガイド自身が経営しているツアー会社の名前や住所やガイドの名前などが確定されてしまった。ガイドは最初自分のイメージが無断に使われたことや侮辱されたことで訴訟を起こすなどとXに書いていたが、すぐにネットリンチにあったとみえてアカウントを消してしまった。

さて、この時点で私はふと思ったのだ。彼の身元を確定することは正しい行いだったのだろうかと。私自身も情報の拡散に加担してしまったが、私たちが観たのはイギリス人夫婦が神社で悪さをしたとされる後の状況のみだ。実際に彼らが悪さをしていたかどうかはビデオを撮った女性の言葉だけだ。

それだけではない。このビデオでは夫婦の夫の方が「もういい、沢山だ、放っておいてくれ」というところから始まっているが、この前の段階で地元の女性と夫婦たちとの間でどんなやり取りがされたか我々には解らない。もしかしたらこの女性の注意の仕方にも問題があったのかもしれない。コロナ禍で散歩をしている人たちが野外でマスクをしていないと言ってやたらに注意しまくっていたカレンのような非常に高圧的な態度だったのかもしれない。それは我々には解らないのだ。

迷惑外国人に出会ったらどうすべきか(カカシの意見)

さてここでX上で、もし自分が迷惑外国人と遭遇したらどんな英語で注意をすれば失礼に当たらないかという話題がもちあがった。私は日本国内でのことならわざわざ英語で対応する必要はないとは思う。しかし相手に伝わらなければ意味がないので、世界共通語の英語で対応というのは仕方のないことかもしれない。

ハワイ在住で旦那さんがアメリカ人のHさんは、"Excuse me, could you keep your voice down please?"(すいません、静かにしていただけませんか?)と言えば角が立たないだろうと書いていた。これはアメリカ人の旦那さんから聞いたという話。私はこの言い方そのものには全く問題はないと思うのだが、実際にこれをどういう状況で使うかで話は変わってくると思った。

これに関して私がよく引用するめいろまさんこと谷本真由美さんが「いや、それも命令形だからやばいですね」と言っていた。これに関して彼女は詳しく説明してくれているが、それを書く前に私が感じたことを先ず書いておこう。

他人が無作法をしている状況に遭遇したら私ならどうするか、これは時と場合によるである。

黒人に注意するな:こんなことは言いたくないのだが、もしも無作法をしてる人が黒人だったら私は何も言わない。立ち去ることが出来る状況だったら早々に引き上げる。特に怖いのは黒人女性なので、もし読者諸氏がアメリカ黒人女性たちが大声で騒いでいる場に遭遇したら立ち去ることをお薦めする。アメリカ黒人女性の暴力犯罪率はなんと多人種の男性による犯罪率よりも高い。特に黒人は東洋人をバカにしているので質が悪い。

若い男性集団に注意するな:そのへんの浜辺でも行くようなだらしない恰好の若い欧米人男性は白人でも危ない。相手に悪気はない場合が多いが、お酒を飲んでいたり下手をすると薬でらりってる可能性もあるし、日本人をバカにしてわざと喧嘩を仕掛けてくる可能性もある。近寄らないに越したことはない。

中国人に英語は通じない:行儀が悪いことで悪名高いのが中国人だが、彼らに英語で何を言っても無駄。英語が解らない振りをして無視されるだけ。割り込みずる込みは日常茶飯事。客が直接言ってもダメなのでお店の人に言って、店員が割り込みを受け入れない断固とした態度をとるしかない。

欧米白人で中年以降の身なりの良い旅行客:だったら先ず注意しても問題ないだろう。こういう人たちのマナー違反は知らずにやってることが多いので、丁寧な言葉使いで話せば相手は聞いてくれるだろう。

 

多種多様な外国人を相手にするにはどうしたらいいのか、めいろまさんの意見

さてHさんの英語の注意が命令形なので駄目だというめいろまさんのご意見を紹介しよう。ご主人や周りのアメリカ人から聞いたというHさんに対して、「ご主人は顧客サービスとか学生指導、大企業や官庁の上級管理職、法人営業の経験がないのでは… アメリカはイギリス以上に遠回しですからね…」なんてことを書いている。普段から上流階級の礼儀について話している人にしてはかなり失礼な言い方ではないかな。(Hさんの旦那さんはハワイの富裕層ビジネスマン)

これは私の個人的な感想だが、めいろまさんはイギリス在住が長いため、イギリスの階級社会の拘りをそのままアメリカに当てはめようとしており、それは往々にして正しくない。確かにアメリカにも上流階級はあるが、それはごく一部であり、一般人はそんなことにはあまり固執していない。イギリスのような階級社会では例え下層階級の人でも階級に関してやたら敏感だが、そこがイギリスとアメリカの違うところなのだ。

しかしめいろまさんの言いたいこともわかる。結局のところめいろまさんは外国人は多種多様でありその応対も多種多様でなければならないという話をしているのだ。なぜなら下手なことを言うと注意した側の身に危険が及ぶからである。

外国人旅行者にかなりきつい言い方で注意する日本の一般の人や駅やお店の人、あれは日本が安全だからである。 旅行者に死ぬまで殴られたり刃物が出てくる想定がなく、相手がヤク中な前提もないし、狂信的な宗教の信者ということも考えていない.

また、外国人が旅行者であっても、実は親族大量できていて気に入らない現地人はボコ殴りにするのが当たり前な文化だったり、旅行者に見えるが実は反社ということも想定していない

日本の人には世界は大変広く、気に入らない相手は殺したりボコ殴りが当たり前の国や地域が当たり前にあり、そう言う国からも外国人は大量に入国できることを気に留めておいていただきたい。また薬物の蔓延は日本では信じ難いレベルであり、子供や10代も危ない

 

これはまさにその通りである。それで冒頭のイギリス人旅行客に注意した女性についてだが、「個人的には注意した方の日本人の言動はリスク管理の点で最悪のパターンだと思っている。相手がどんな人間かわからない時点で喧嘩腰で注意は危ない」と言っている。これは私も先に書いた通りである。

しかし駄目だ駄目だといっているだけでは拉致があかない。実際に日本で迷惑外国人が増えている以上、危険だからという理由で注意しなかったらもっとひどいことになってしまう。これに関する解決策をめいろまさんはこのように説明する。

イギリスはもともと多くの植民地を抱えて来た経験から、多種多様な文化の人間との接触に慣れている。また昨今のイギリスには多様な国からの移民が多いため、「不特定多数と接触する仕事の人々、病院、警察、役所、小売の外国人や自国のマナー違反者に対する注意のやり方は様々な経験と技術に裏打ちされたもので」あり「様々なマニュアルや訓練があり、裏で徹底的に練習しているという。

めいろまさん曰く、日本人は感情的になっている相手との対応がなっておらず、かえって状況を悪化させているというのだ。

日本はどうすればいいのか

Xでも誰かが言っていたが、日本は問題を見越しての予防策というものを取らない傾向があり、いつも後手に回っての対応策ばかりに追われている、だからいつも出遅れるのだと。たしかにそうかもしれない。日本はもともと観光が主体な国ではない。日本にも観光地はいくらもあるが、日本国内の観光地のお客さんはほとんどが日本人だった。だからよその土地から来たひとでも日本人という共通の文化を共有するひとたちであるから、さほどきつい注意をする必要はなかったのである。また数少ない外国人観光客も、昔は富裕層の上流階級の人が多かったのでお行儀もよかった。

しかし昨今の円安で外国人、しかもめいろまさんのいう下層階級の外国人が大勢やってきている。彼らは1970年代に土地成金となって外国で顰蹙を買った日本人とは比べものにならないほど行儀の悪いお上りさん達である。

一番の問題は治安と風紀の悪化だ。観光地にはそれこそ多種多様な人々に対応できる警察官や警備員の配置が早急に必要である。そして日本の警察は何故か外国人に甘いが、それこそ外国人には特に厳しい罰を加え、日本の警察は怖いという印象を諸外国に持たせる必要がある。

歩きたばこやゴミのポイ捨て、舞子さんはじめ地元女性にまつわりつく外国人など、日本警察がどんどん罰金を課せばいいのである。

また日本でガイドをする人たちも、日本の規則をしっかり観光客に教える義務を課し、団体ツアー出来て不祥事が起きた際には旅行会社に罰金を課すなどすべきだ。

そして観光地で接客業にあたる人達を対象に、外国人に対してどのような接し方をしなければならないのか、イギリスなどから専門家を招いてセミナーを行う必要があるだろう。日本式の直接的な注意の仕方ではもう事態の収拾は取れなくなっている。