苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

有毒な人間関係を垣間見た一日

数年前Twitterの時代から相互フォローをしている人がいた。彼女と私はトランスジェンダリズムに関して意見が一致しており、X上で親しくしていた。私が総攻撃をうけてXのアカウントが凍結した時も、メールを送ってくれたりして他の人たちよりは親しかった。Kさんと呼んでおこう。

三度目Xに復活した時、私はすぐには自分の復活を色々な人に知らせなかった。あまり名前が知れ渡るとまた総攻撃を受ける危険があったからである。それにちょうど時期的に去年の10月だったので、TRAに関する話題よりイスラエルに関する話題が増えたこともあり、これに関しては今までのフォロワーさん達がどういう考えなのか解るまでは、安易にフォローしない方がいいだろうと思っていたのだ。

復活して一か月以上経ってから元フォロワーさん数人に連絡をしたが、その際、私はイスラエル支持ですが、それでも良かったらまたフォローしてくださいと断っておいた。いくらTRAの件で気が合っていたとしても、中東問題でも気が合うとは限らないし、イスラエルはやり過ぎだと思っている人は多いだろうからそう書いたのだ。

幸いほとんどの人がハマスのテロ行為を批判しイスラエルに同情的か、特に中東問題に興味がないかのどちらかだったので、古い相互フォローワ―さんたちとまたお付き合いすることが出来るようになった。

Kさんに復活のお知らせをした時、彼女はすでに私の復活には気付いていたと言い、それでもまた相互フォローになったので、この件に関しては問題ないものと理解した。しかし実際はそうではなかった。

私が中東紛争について書くと、彼女はかなり攻撃的に絡んで来た。私の立場は理解しているはずなのに、わざわざ挑発的な書き込みをしてくるのである。彼女がパレスチナ人に同情するのもイスラエルを批判するのも構わないが、ハマスを擁護するような書き込みには正直ショックを受けた。

それというのも彼女は未成年の頃に非常に悪質な性加害の被害を受けた経験があり、それに関してこれまでにも何度となくXで書いていたからである。ハマスほどの性加害者はこの世に居ないだろう。彼らのやったことは過去にどのような理由があったとしても許されることではない。女性なら、ましてや性加害の被害経験者なら、とても擁護できるような組織ではないはずだ。

私はこの話のせいで数年間にわたる友達関係を壊したくなかったし、彼女の過去のトラウマを考えるとハマスの話をする気にもなれなかったので、この話はお互いタブーということにしようと提案し一応同意を得られたものと思っていた。

彼女の書く親パレスチナの書き込みを読みたくなかったので、この件がひと段落つくまで彼女の投稿が見えないようにミュートにした。それに感情に任せて彼女を傷つけるようなことも言いたくなかったからでもある。かといってブロックすると角も立つので苦肉の策だったのだ。

だが数日前彼女が直接私に書いた書き込みが見えてしまった。それは非常に攻撃的で個人攻撃ともとれるようなものだった。X上で喧嘩になるのは嫌だったので、DMを送り、再びこの問題についての議論はX上でしたくないと伝えた。

彼女にDMを送ったのは間違いだった。彼女は先ず私が彼女をずっと無視していたと苦情を言った。そして長々と持論を述べ始めた。私は彼女の過去のトラウマを気遣ってきついことを言わないようにしていたのだが、彼女の方には全く遠慮がみられなかった。

私はかなりの時間をかけて長文の手紙を書いてメールで送った。言葉には気を付け、かなりの思いやりをみせたつもりである。それで一応お互い分かり合えた気がしたので、もう個人的なやり取りはやめてX上で普通の会話をしようと提案。彼女も応じた。

しかし再び彼女は私の引っ越しの話にまで無関係なイスラエルの話を付けて来た。いい加減うんざりしたので感想を述べると、「この話はしないんじゃなかったんですか?びっくりです」という返事が来たので私はブチ切れた。

これだけこちらが誠意を持ち、彼女を傷つけないように気を付けて言葉を選んで長時間費やして誠意を込めて私の立場を説明したのに、その反応がこれなのか?

その時私はハッとしたのだ。我々の関係は決して平等ではないと。彼女は言いたい放題言えるのに私は彼女の弱さに気遣って遠慮している。本来ならもっと直接的反論が出来るのにそれをしていない、なんのために、数年に渡る友達関係を壊したくないから?

出も私は一体この関係から何を得ることが出来ていたのだろう?彼女と友達でいることが私にとってどんな利益があったのだろうか?

振り返ってみると、ジェンダークリティカルの話をしている時代から彼女の書き込みには少し病的な面があった。過去に受けた自分のトラウマに関してあまりにも赤裸々に描きすぎる点。自分と母親との関係についてや、そのほかちょっとSNSで話すにはふさわしくないことを色々書いていたのだ。

それでも私は彼女が直接わたしにそういう話を降ってこない限り、彼女が自分のタイムラインに書いていることに関しては無視していた。彼女が言いたいことを言えばいいのであって私には関係がないと思っていたからだ。しかし彼女にはそれが不満だったのだ。

こちらばかりが気を使い、相手は一切こちらの気持ちを考えない、そんな有毒な人間関係ってあるだろうか?そんなの友達付き合いといえるのだろうか?

彼女の必要以上に他人の感情や同情を求める行為がどれだけ有害なものであるかを私はもっと前に悟るべきだった。私は昔から弱さを武器にする人は嫌いだと言って来たのに、ちゃっかり弱さを武器にする人に利用されてしまっていた。優しい人ほどこういう有害な人の餌食になってしまうといういい例だ。

私も人が好過ぎた。もっと前に断ち切るべき関係だった。

私はKさんの態度を責めているのではない。彼女はもとからそういう人でまるで変っていないのだ。悪いのいくら特定の話題で意見が合っているとはいえ、他人の悪い面を見て見ぬふりしてきた私の方が悪いのである。もしイスラエルの件で彼女と気が合っていたとしても、いずれは他の事で決別していたことだろう。だから今回のことから私はもう一度自分に言い聞かせよう。

弱さを武器にする人と付き合ってはいけないと。