苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

ドナルド・トランプ最後の追い込み、トランスジェンダリズムの狂気をアメリカから締め出すと公約

アメリカの全国選挙まで残すところあと五日。すべての候補者が最後の追い込みで忙しいが、このデイリーメイルの記事によるとドナルド・トランプとJDバンス陣営の最終弁論は「反トランスジェンダー攻撃」に焦点を当てているという。

ドナルド・トランプは、選挙日を前に、トランスジェンダーの権利に対する反対を最終弁論の中心に据え、侮辱的な言葉や虚偽の表現を用いて、米国人口の非常に小さい部分(占める人々)を国家のアイデンティティに対する脅威として描き出している。

トランスジェンダー活動家は常に自分らは数が少ない被差別者だと言うが、人口の0.1%にも満たない人々がなぜこんなにも悪い意味での注目を集めてしまっているのか、少し考えてみたらいい。

トランプラリーではアメリカ軍の今と昔を比べる動画が流れたが、昔の部分は映画「フルメタルジャケット」の厳しい基礎訓練の映像で、今の部分は現役男子米軍兵の女装姿の数々。それが「今」「昔」といって交互に現れるかなり笑える動画だ。

youtu.be

アメリカを守ってくれるのはどちらの軍隊だろう?

我々はトランスジェンダーの狂気を学校から徹底的に排除する。我々は男子を女子スポーツから締め出す。

とトランプは宣言した。そして私はトランプさんを信用する。なぜならトランプさんはすでに前の政権の時にそれをやろうとしたからだ。

読者諸氏は覚えておられるだろうか。バラク・オバマ政権の最後に、オバマトランスジェンダー兵士の軍隊勤務を許可した。しかしトランプ政権に代わってすぐ、トランプは大統領命令でその方針を覆してしまった。またオバマが大統領命令でトランス自認男子の女子トイレや更衣室や女子スポーツへの参加を強制しようとしたのもトランプが阻止したのだ。しかしバイデンがそれをまた覆したという経緯がある。

バイデン政権には大勢のLGBTが居るが中でもトランス自認のレイチェル・レビン保健福祉省次官補やノンバイナリ自認で女性から盗んだドレスをまとって解雇されたサム・ブリントン前エネルギー省局長などが目立つ。四つ星将軍のレビンは妻子のある身で中年以降にトランスし、子供の性転換治療に非常に積極的な男だ。

カマラ・ハリスは2019年の失敗した民主党候補予備選の時に、囚人や違法移民の性転換手術の費用を国の税金で賄うべきだと強く主張していた。しかし最近のインタビューではこれについてハリスは「私は法律に従います」とだけ言い、積極的に支持することを控えた。

長い間TRAは性別に違和感を持っている極少数の可哀そうな人々というイメージを保っていた。彼らの数は極端に少ないので社会に及ぼす悪影響も最小限であり、女子スポーツに参加したところでどうということはないと言い続けてきた。

ところが蓋を開けてみたらどうだ?今や教育の場では幼稚園児から「性別は変えられる」と洗脳教育をし、生徒たちに異性自認を奨励し、それを親に隠し、異論を唱える親たちから親権を奪うなどということがまかり通っている。

これは単に女性を自認する男性が女子トイレや更衣室を使うというだけの話ではおさまらず(それでも十分悪いが)、女子スポーツを侵略して女子選手たちを負傷させたり、本人が好む代名詞を使うのを拒否した人々が仕事を追われるなど恐ろしいことが次々起きている。

そしてなんといっても問題なのはレイチェル・レビンが押している子供に不可逆的な損傷を与える子供の性転換治療である。健康な体の部位を切除し、一生不妊になるホルモン治療。時には死に至る性器整形手術。

ジェンダークリティカル(GC)と呼ばれる人々の地道な運動が実を結んだこともあるが、いまや多くのアメリカ人がトランスジェンダリズムの狂気を知るところとなった。

デイリーメイルの記事内でも最近行われたギャロップ世論調査を紹介しており、51%のアメリカ人が性転換は道徳的に正しくないと応えており、10人中7人がスポーツは生得的性別に合った方に参加すべきだと考えている。ただし10人中6人はトランス承認医療の禁止には反対している。三分の一が賛成している。

これでもまだトランスに理解を示している人がかなり居るような印象を受けるが、それは未だTGイズムの本当の恐ろしさを知らない人が多いからだと思う。

LGBTQの擁護団体GLAADのサラ・ケイト・エリス代表は、トランプ氏のアプローチは、人口の約1%を占め、社会の多くから「すでに疎外されている」「脆弱な人々」を攻撃していると述べた。

「なぜ私たちはトランスジェンダーの人々の医療について議論しているのですか?なぜなら、トランスジェンダーの人々が誰であるかについての理解が不足し、人間味が欠けているからです」とエリスは言いました。「トランスジェンダーであること、毎日自分が自分に合わない体で目覚めること、そして共感するどころか敵意に襲われることは簡単なことではありません。それがトランプが作り出している文化だ」

エリスのいうことが正しければ、トランスジェンダリズムについて人々が知れば知るほど、理解が進めば進むほどトランスジェンダーへの支持が増えるはずである。ところが事実はその反対だ

ちょっと前までは「トランスジェンダー女性は男性です」と言っただけで仕事を首になったり、トランスを批判した有名人が公式に謝罪に追い込まれたりしていた。女子スポーツに女子自認の男子が参加し、それに抗議した女子選手たちが反対に罰せられたりしていた。しかし今は勇気ある女子選手たちがトランス選手との試合を拒否したり、コンピューターゲームなどでトランスジェンダーキャラクターが出てきたりするとゲーマーたちから完全拒否されるなど反発が増えてきた。LGBT運動を奨励するDEI方針も大企業が次々に拒否し始めた。

思うにTRAはトランプがトランスジェンダリズムを攻撃していることだけを取り上げるのではなく、なぜハリスがTGイズムをもっと積極的に擁護しないのかを考えるべきである。はっきり言ってトランスジェンダリズム民主党にとって重荷になりつつあるのではないか?

ハリスの選挙運動は妊娠人工中絶のことばかりであり、トランプは何度も否定しているのに、トランプが大統領になったら中絶は全国的に違法になるという嘘でたらめを繰り返している。しかしハリス陣営はトランプが実際に宣言している学校教育や女子スポーツからトランスジェンダリズムを締め出すという話については何の異論も唱えていない。それにこの記事の書き方はトランプがTGイズム批判していることよりも、TGイムズに焦点を当てていることに腹を立てているように読める。

これまでのTGイズム運動は人々にその正体を知られないうちにこっそりと秘密裏に進められてきた。それが彼らの強みだった。TRAは一部の人が「TGイズムを認めたら男が女子トイレに入ってくる、女子スポーツを侵略する、学校で子供たちが性転換させられる」と警鐘を鳴らす度に「馬鹿げている」「デマだ」だと言い続けてきた。

GCたちの警鐘はあまりにもクレイジーだったので、一般人は「まさか、そんなことないだろう」と思っていた。それがTRAの強みだった。だが今やそれが事実だったと知った人々がやっと目を覚まし始めたのだ。TRAは今までのように隠れてこそこそやれなくなったことに腹を立てているのである。