苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

いい加減にケビン・スペイシーを復活させろ!ダグラス・マレーやハリウッドスターたちも応援

去年拙ブログでもケビン・スペイシーについてちょっと触れたが、2017年にミーツ―真っ最中の頃若い俳優から昔スペイシーから同意のない性行為を迫られたという告発があったことがきっかけとなり、スペイシー数人の男性から訴えられていたが、去年2023年後半、アメリカとイギリスの両方の法廷で完全に無罪が証明されている。すべての告発が嘘だったことが証明されたのだから、いい加減にスペイシーは俳優として映画界に復活すべきだと言う声がハリウッドスターたちの間からも出ている

ミーツ―騒ぎのせいで、昔なら普通にあった若い男女間における性表現が突然にして性加害扱いされるようになった。単に男性が同僚女性をお茶に誘うとか、相手の容姿についてちょっと性的な表現をしたとか言う理由で男たちはむこう10年間まるで性加害者であるかのように扱われるようになった。男性が女性を誘って女性が断った場合はあとあとまでセクハラされたと言われかねない。おかげで強姦など本当の犯罪が軽く見られるようになってしまった。ちょっと腿を触られた程度のことで大騒ぎしている人は、何にでも過敏に反応するひとか、単に被害者面をして特別な人間と思われたいかのどちらかだろう。さらにいうなら被害者面することで相手からなにがしかのお金を揺すり取れると狙っているのかもしれない。

それでも男と女の関係は多くの人が理解できる。複雑になったのは男対男の場合である。男女間の力関係を取り除くと全く別な状況見えて来る。

実は最近イギリスのチャンネル4がスペイシーについてまたもや怪しげな告発をしている10人の男性をつかってスペイシー叩きの「ドキュメンタリー」番組を放映することになった。ずっと以前からスペイシーに関して同情的な発言をしてきたジャーナリストのケダグラス・マレーもスペクテイターの記事で番組のバカバカしさについて書いている。

この番組はスペイシーが無罪判決を得る前から企画されていたものらしく、スペイシーが無罪となった後でも放映される予定だ。

番組中スペイシーを告発している人たちの話はかなりいい加減なものばかりだ。一人の男性はなんと50年近く前の話をもちだしている。一番深刻な告発でも舞台での演技中スペイシーが自分の股間を服の上から男性の顔に押し付けたというもの。またいくつかはスペイシーが自分の役者としてのキャリアを助けてくれるのではないかと思い何度かデートに応じたといったもの。

 

ケビン・スペイシー。無実判決後の記者会見にて

スペイシーはこれらの告発を断固否定している。私(カカシ)も90分にわたるスペイシーのインタビューで一人ひとりの告発についてスペイシーの言い分を聞いた。

スペイシーと何度もデートしたという男性の話だが、本当に付き合うのが嫌だったなら何故そんなに何度も出かけて行ったのか?これについてマレーはこう語る。

「女性は無関係なのでここで言われていない真実を語ろう。若い役者が先輩(当時はクローゼット)役者がゲイだと信じた場合、相手の接近を我慢するだけでなく、自分のキャリアを助けてくれそうな相手だったら、かえって思わせぶりをして行為を促すような態度を取って相手に近づこうとするのはそれほど驚くげきことだろうか?

スペイシーは一度も相手のキャリアをほのめかして男性と付き合ったことはないと言っている。しかし多くの男たちがそれを狙ってスペイシーに近づいてきたに違いないとマレーは言う。何にしても単なる性行為と性加害を一緒にすべきではない。

マレーは言及していないが、マレー自身もゲイ男性なので、ゲイ男性界隈ではゲイバーなどで出会った見ず知らずの男たちがその場でカジュアルセックスをする傾向があるのは周知の事実だ。そんなことをしょっちゅうやっている男たちが先輩の俳優から尻や腿を触られたとか、卑猥な冗談を言われたとかくらいのことで傷つくわけがない。男性の場合は女性と違って、例え咄嗟に嫌な手を振り払ったとしても、暴力的な制裁を加えられる可能性は低い。つまり相手に対して恐怖を覚えるようなこともないのだ。

それにスペイシーは長い間自分の同性愛を隠していたわけだから、どちらかと言えば若い俳優こそスペイシーの秘密を暴露してやるぞと言える立場にあり、力関係でいったらスペイシーに迫られた男性の方が有利なはずである。

ともかく、いい加減にスペイシーへの嫌がらせは止めて、ハリウッドは彼を迎え入れるべきだ。スペイシーは何も悪いことはしていないのだ。ハリウッドには叩けば埃の出る連中ばかりだろう、バカげたドキュメンタリーなんぞで金の無駄使いをするなら、ケビンを主演に面白いドラマでも作った方が儲かるぞ!