苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

住民の97%が中南米移民で、うち45%が違法移民という町

私はアメリカに来てから最初の10年あまりカリフォルニア南部のオレンジ郡、ディズニーランドとナッツベリーファームのあるアナハイム市に住んでいた。うちからはディズニーの花火が見えるくらい近かった。アナハイムの南東にサンタアナという市がある。私がオレンジ郡に住んでた頃は、サンタアナ市は結構富裕層の人が多い地域だったという記憶がある。アメリカに来て最初に勤めた日本食レストランがあったのが、サンタアナのショッピングセンター付近で、そのあたりには結構高給な店が並んでいた。

今は信じられないが、当時オレンジ郡には非白人はほとんどいなかった。聞いた話では確か有色人種は全体の2%くらいだった。アナハイム付近は昔日系人が経営する苺畑や農園がたくさんあったので、その名残か非常にこじんまりした日系人商店街があった。また日系企業も多少進出していたので、日本食レストランやピアノバーなどもあった。80年代の終わり頃になるとベトナム人と韓国人の移民が大量に移住してきたが、それでも全体的にはそれほどの数ではなかっただろう。

それが30年後の今オレンジ郡の人の三割以上(34.1%)がラテン系で東洋人の21.7%を大きく上回る。白人は37.6%でかろうじて多数派だ。しかしサンタアナ市はほぼ中南米系に独占されている。下記のグラフを見てもらえばわかるが、ピンクの77.26%のヒスパニックというのがラテン系、つまり中南米系である。東洋人は11.9%、白人はなんとたったの8.8%で一割にも満たないのだ。

サンタアナ市の人種分布

 

それでサンタアナ市の地域によってはほぼ100%ラテン系なんてところもある。昨日観た動画では、住民の97%とかがラテン系で、しかもそのうちの45%が違法移民なんて町を紹介していた。それで今起きている積極的な移民局の手入れを恐れて、町全体がまるでゴーストタウンのようになっているというのである。

カリフォルニアはギャブン・ニューサム知事のせいで違法移民の聖域になっている。それはつまり犯罪を犯した違法移民が移民局に引き渡されることなく、軽い刑罰を受けたあと、一般社会に開放されてしまうということだ。解放された犯罪者たちがどこへいくかといえば、こういう英語も通じないようなラテン系街だ。

よくアメリカ在住20年以上でまじめに商売を営んでいるとかいう違法移民が逮捕されているが、こういう風に凶悪犯罪者と混ざって暮らしているのだから一緒にされても文句は言えない。移民取り締まり局のトム・ホーマン局長も言っていたが、凶悪犯を取り押さえに行った際に、周りに違法移民が居れば、直接の標的ではなかったとしても逮捕する、例外はないのだ。

よく違法移民でもアメリカ社会の経済を担っているという人がいるが、特定の移民ばかりで固まって住んで、しかも半分近くが違法移民で、犯罪者の温床となっている地域で、同胞どうしで商売をしている街が地元社会にどれだけ貢献しているというのだろうか?人口の半分近くが違法移民なら税金などろくに払っていないだろう。アメリカに住むほとんどのメキシコ人はアメリカで稼いだお金をどんどんメキシコに仕送りしている。つまりラテン系移民の稼いだお金はほとんどアメリカ社会で還元されていないのだ。

正直この町の人たちが移民局の手入れのせいで商売あがったりになったとしても、私は全く同情できない。こんな町がすべて消えてなくなっても、アメリカ社会は痛手を被ることはない。この町はアメリカではないのだ。

犯罪や生活保護や教育システムなど、違法移民によって地元経済が疲弊することを考えたら、彼らが貢献しているという労働を差し引いても、彼らにかかる負担の方がずっと大きい。

こんな風にアメリカ国内に小さなラテン国を作られるのはアメリカにとって決して良いことではない。移民局の皆さんには頑張って彼らを追い出して欲しいと思う。