苺畑より In the Strawberry Fields

苺畑カカシと申します。在米四十余年の帰化人です。

映画

不思議な記憶を揺さぶる映画「ブルー、君は大丈夫」

今日ご紹介する映画は「ブルー君は大丈夫」(英語題:”IF”-Imaginary Friend 空想の友達の意)。実写とアニメーションを混ぜた楽しくもセンチメンタルな映画である。 数か月前に映画館で予告編を観た時は、あまりにも子供っぽくて私には向いてないなと思って…

「地球に落ちてきた男」の続編ミュージカル「ラザラス」の不思議なハッピーエンド

先日お話したデイビッド・ボウイ主演の映画「地球に落ちてきた男」の続編である舞台ミュージカル「ラザラス」のストリーミングビデオを観た。これは2016年から2017年までロンドンで公開されたものを録画したもので、オンラインで公開されたのは20…

SFとはいいがたい意味不明な映画「地球に落ちて来た男」

youtu.be 友達が日本でミュージカル舞台「ラザラス」を観に行く予定だという話をしていて、だがその前に前編となる話を描いた「地球に落ちてきた男」(1976年公開)をみておくべきだと言われたそうだ。ラザラスの制作にはデイビッド・ボウイがプロデュー…

時代が変わりすぎて辻褄が合わない「ウエディングバンクェット」リメイク

今週の映画はThe Wedding Banquet』(原題)。アンドリュー・アン監督、アンとジェームズ・シェイマスが共同脚本を手がけた2025年のアメリカ合衆国のロマンティック・コメディ映画。1993年の同名映画のリメイクで、ボーウェン・ヤン、リリー・グラッドストー…

夫婦間のゆるぎない信頼を描いた心理スリラー、ブラックバッグ

今日の映画はスティーブン・ソダーバーグ(Steven Soderbergh)監督のブラックバッグ(Black Bag)。諜報組織に勤める夫婦の話しで、どこからか諜報が漏れたので誰が漏らしたのかを突き止めろと命令を受けた諜報部員の話だ。最初に予告を見た時、怪しいとさ…

実写版「白雪姫」の散々たる興行成績、いったいどうしてこうなった?

今日はディズニーの白雪姫実写版の話をしようと思うのだが、その前に白雪姫に関する私の個人的な体験を書いておこう。 前にも書いたかもしれないが、私が子供の頃初めて読んだ絵本ではない字だけの物語が白雪姫だった。だから私は白雪姫の筋に関しては結構細…

史上最低のミュージカル、ララランドを観て、、

私がミュージカル映画が好きなのは皆様もご存じの通り。にもかかわらず2016年公開当時に結構好評だったこの映画「ララランド」をまだ見ていなかったということのほうがちょっと驚き。ただ、うろ覚えなのだが、この映画の予告を観た時に全編を観たいと思…

トランスという属性だけでノミネートされた俳優が実はハリウッドリベラルではなかった件

去年ネットフリックスで公開されたトランスジェンダージョセーを扱った「エミリア・ぺレズ」という映画が話題を呼んでいる。第82回ゴールデングローブ賞でミュージカル・コメディ部門で最優秀映画賞を獲得、第78回ブリティッシュアカデミー映画賞でも外…

アメリカとカナダが戦争?マイケル・ムーア監督の大爆笑フィクション映画、カナディアンベーコン

ドナルド・トランプ大統領はカナダが十分にフェントネル薬物の流出をコントロールしていないという理由からカナダからの輸入品に25%の関税をかけるという大統領令を出した。それに抵抗してカナダも報復関税をかけると発表。まさかアメリカとカナダが貿易…

J.K.ローリング女史、文化戦争に勝つ!

本日こんな記事を拾った。 www.newsweekjapan.jp まさに魔法のような復活劇だ。イギリスの作家で「ハリー・ポッター」シリーズの生みの親であるJ・K・ローリング(J.K. Rowling)は近年、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの人々に対する見解をめぐ…

苺畑家が選んだクリスマス映画最高5選

苺畑家では毎年クリスマスシーズンになると観る映画というのがいくつかある。今までその話をしてこなかったのが不思議なくらいだ。それで年の瀬も押し迫ってきたことでもあり、我が家お気に入りクリスマス映画を上位五つ選んでご披露しよう。 第五位:クリス…

歌も演技も無難だが印象薄かった映画「ウィキッド二人の魔女」前編 (ネタばれ一切なし)

以前にご紹介した映画ウイケッド(邦題ウィキッド二人の魔女)、昨日ついに映画を観てきた。ひとことでいうと「物足りない」という感想。歌も演技も悪くない。何もかもが無難。ただ、これといって特筆するようなパフォーマンスもないので、もしウイケッドの…

思春期ブロッカーは子供の性違和緩和に役立たないという調査結果を隠蔽していた研究者たち

先ず最初にトランスの子供など存在しないと断言しておく。思春期前の子供が自分に性違和があるなんてのは活動家のでっちあげた作り話でしかない。まだ自分が人間であるという認識すら薄い子供に性自認なんかできるわけがない。サンタクロースを信じてる子供…

オズの魔法使い前編、良い魔女と悪い魔女の友情を描いたウイケッド

今回ご紹介するミュージカルはウイケッド。ウイケッドはブロードウェイで何年も人気を保っているロングランだが、今回映画化され11月に公開になるので、それに先駆けて作品紹介をしておこうと思う。映画を観たらその感想を後部に続けるつもりだ。 ウイケッド…

マット・ウォルシのDEIをおちょくった映画"Am I Racist"の批評を色々聞いてみた

先日ご紹介したDEIの偽善を暴く映画、"Am I racist?" 「僕ってレイシストなの?」 - 苺畑より In the Strawberry Fieldsが非常な人気で今年公開されたドキュメンタリーとしては最高の売り上げをあげている。 マット・ウォルシュの新作映画「僕ってレイシスト…

期待を裏切らない35年ぶりの続編、ビートルジュース・ビートルジュース

本日の映画紹介はビートルジュース・ビートルジュース。これは1988年公開のビートルジュースのなんと36年ぶりの続編。オリジナルのキャストで今回も出演しているのは、ビートルジュースのマイケル・キートン、リディア役のワイノナ・ライダー、そしてリディ…

映画紹介:フォールガイ、非紳士的な戦争省、ゴーストバスターズ2024

今年に入ってから親戚の叔母ちゃんに薦められて大手映画チェーンのメンバーになった。火曜日はシニア割引なのでかなりの数の映画を観た。私はこれまで興味をそそられた映画の紹介を時々してきたが、ちょっと紹介が追い付かないので忘れないうちに幾つかまと…

DEIの偽善を暴く映画、"Am I racist?" 「僕ってレイシストなの?」

本日13日の金曜日、デイリーワイヤ―(DW)制作のモキュメンタリー映画"Am I racist?"(僕ってレイシストなの?)を観て来た。見出しに書いた通り、この映画はDWのマット・ウォルシがDEIを学ぶという設定で様々なDEI(多様性、平等、包括性)活動家たちをイン…

次から次へと潰れる多様性作品、発狂する左翼リベラルたち

最近DEI(多様性、平等、包括性)を強調する映画やテレビドラマやゲームが次から次へと失敗している。フェミニズム満載の実写版映画白雪姫が公開前から不評で公開が一年遅れるとか、スターウォーズのアコライト(Acolyte)がシーズン1で打ち切りになるとか…

トランス女性の振りをしてトランスポルノで儲ける女性たちに激怒する女性自認の男たち、は?

読者諸氏は1982年に公開された「ビクタービクトリア」という映画をご存じだろうか?ビクトリアという売れない女性歌手が、男性の女装家という振りをしてドラアグクィーンを装い持前のソプラノ声を出して歌い大スターになってしまうという話。なんと最近…

トランス未亡人の苦悩を集めたドキュメンタリー、Behind the looking glass (鏡の裏側) トランスジェンダリズムに夫を奪われた女たち

本日、長年連れ添った夫が突然自分は女だと言い出し、トランスジェンダーとして生きることに付き合わされた妻たちの、いわゆるトランス未亡人たち、の証言を集めたBehind the looking glass (ビハインザルッキンググラス 鏡の裏側)というドキュメンタリーを…

サウンドオブホープ、ポッサムトロットの物語り

先日サウンドオブホープ、ポッサムトロットの物語りのプロデューサーとデイリーワイヤーの話をちょっと書いたが、本日はその映画の内容について書こう。この話はテキサスのポッサムトロットという村で実際に起きた話である。 ジョシュア・ウェイゲル監督。ジ…

サウンド・オブ・ホープの左翼プロデューサー、保守派メディアがスポンサーになり発狂

先日の火曜日、恒例のシニア半額セールを利用して映画を観て来た。今週の映画は「サウンド・オブ・ホープ :ポッサム・トッドの物語Sound of Hope」去年話題になったサウンド・オブ・フリーダムを制作したエンジェルスタジオと保守派ポッドキャストメディア…

バッドボーイズ最新作ライドオアダイ、ポリコレなし観客をバカにしない筋で久しぶりに楽しめたアクションドラマ

本日の映画紹介は www.badboys-movie.jp 毎週火曜日はシニア割引で半額になるので叔母ちゃんと一緒によく映画を見に行くが、最近見た映画の中では良い映画だった。ポリコレ度ゼロ、お説教じみたメッセージもなく、しかも観客の知性をバカにしないきちんとし…

「法律を武器にする独裁政権」政治化された司法

前回に引き続き、トミー・ロビンソンのドキュメンタリー法律を武器にする独裁政権"Lawfare, a Totalitarian State"の紹介をしよう。 第二章:政治化された司法 独裁政権の特徴の一つとして、司法が公平であるかのようにふるまうことだ。イギリスでは「白人で…

トミー・ロビンソン率いるイギリス愛国者たちのマーチ、裁判を武器にする卑怯な戦法

トミー・ロビンソンと言えば、拙ブログを長いことご愛読下さっている読者諸氏には聞き覚えのある名前だと思う。私はすでに10年以上前から度々彼の話をしてきたからである。 トミー・ロビンソンはイギリスの労働者階級出身のフリージャーナリストだ。もともと…

HEROES(ヒーローズ)20年前のテレビドラマシリーズを見た感想

先日親戚の叔母ちゃんにお爺ちゃんがいつも同じDVDを観ているという話をしたら、うちに沢山DVDがあるからあげると言い大きな段ボール箱二つに入ったDVDの山を押し付けられた。私は引っ越しに先駆けて自分のDVDを山ほど処分したばかりなのに、他人のDVDをこん…

どんでん返しに次ぐどんでん返し、頼りになる男性と女性の魅力が出ているARGYLLE/アーガイル

昨日観て来た映画「アーガイル」日本では3月1日公開とのことなのでネタバレしないように感想を書いて行こう。ネタバレ無し。 https://youtu.be/2PAponhCHo8?si=0LDQ0JKg742YnbBl まずはあらすじ:エリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)は「アー…

ポリコレのせいで意地悪度が激減してしまった意地悪な少女たち、ミュージカル映画ミーンガールズ

ミュージカル「ミーンガールズ(意地悪な少女たち)」を観て来た。この映画は2004年の同名の映画のミュージカル版である。ミュージカルとしてはブロードウエイなど舞台ですでに公開されており、日本でも元アイドル歌手の生田絵梨花主演で2023年初期に舞台に…

ディズニールーカスフィルムは映画スターウォーズを誰のために作っているのか?

2012年10月、ルーカスフィルムがディズニーに買収され、キャサリン・ケネディーがトップになってからというもの、かつて類を見ない成功を収めた映画シリーズ、スターウォーズの衰退は悲惨なるものだ。最初の三部作が公開された1970年代後半から80年代初期、…